オーテックジャパン「ワクワクモータース・チガサキ」マーチ ボレロR 試乗レポート/山本シンヤ(1/5)
- 筆者: 山本 シンヤ
- カメラマン:オートックワン編集部
日産の特装車メーカー「オーテックジャパン(AUTECH)」
クルマの多様化や個性化に対応するために、1986年に日産グループ内の特装車と機能と人材を集結させた独立会社として設立されたのが「オーテックジャパン(AUTECH)」である。初代社長はスカイラインの父と呼ばれる櫻井眞一郎さん。社名の由来は「大手(メーカー)を食う」と言う噂もあるが、実際は「Automobile Technology in Japan」の略だ。
古くは、スカイラインやセフィーロなど様々なモデルをベースにトータルチューニングが施された「オーテックバージョン」や、4ドアGT-R(R33)「スカイライン GT-R40thアニバーサリー」、ステージアにGT-Rのパワートレイン&駆動系をドッキングさせた「ステージア 260RS」、マーチのスポーツバージョン「マーチ 12SR」など、日産で対応できないスペシャルモデルも数多くリリース。また、オリジナルモデルとして、イタリアのカロッツェリアであるザガートと共同開発した「オーテック ザガート ステルビオ」も1989年に少量生産で販売された。
最新のNISMOモデルもオーテックが開発
オーテックのカスタムカーが他メーカーのそれと異なるのは、「より多くの人に特別なスペックを」という想いから、日産で普通に購入可能なのはもちろん、全ての保証内容が量産モデルに準じている点だ。オーテックジャパンが「ファクトリーカスタム」と呼ばれる所以だ。
また、オーテック独自ブランドモデル以外にも、Z33フェアレディZからラインナップされている「バージョンNISMO」はNISMOが企画、オーテックが開発を行なっているのは有名だ。更に2013年よりスタートした“新生”NISMOのコンプリートモデルの開発支援も行ない、GT-Rやマーチ、ノート(Sのみ)のNISMOモデルには「AUTECH」のステッカーが貼られているのである。また、表には出ていないが日産のプロジェクトなどの請負も行なっている。日産自動車よりも小回りが利き、早い決断/早い開発が可能なメリットを活かせる少数精鋭部隊・・・日産ブランドの重要な“黒子”でもあるのだ。
[オーテック社内プロジェクトでスカイラインを丸々改造!・・・次ページへ続く]
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