日産 新型リーフ 試乗|初代リーフオーナーの国沢光宏、フルモデルチェンジした2代目を辛口評価する!

出力向上でEVならではの強烈な加速感がさらにアップ

やっとジックリ、フルモデルチェンジした日産の電気自動車、新型”リーフ”の味見が出来たのでレポートしてみよう。

プッシュボタンを押して起動させ、Dレンジを選びアクセル踏めば「ウィーン」という小さい音を立てて走り出す。絶対的な動力性能は必要にして十分。少し踏み込んで評価するなら、一般道を走っている限り3分の1くらいのパワーしか使わないほど。

試しにアクセルを深く踏み込むと、タイムラグ無しに「ぐわっ!」という強烈な加速が始まる。従来型もインパクトのある速さだったけれど、新型になって150馬力(従来型は109馬力)となり、もはや「凄いね!」と感心してしまうレベル。背の低いクーペなら「スポーツカー」と評価出来る動力性能を持つに至った。踏んだら驚くと思う。

>>フルモデルチェンジした2代目リーフはデザインも変わった![画像ギャラリー]

ノートでも話題を呼んだ”eペダル”はTPOに合わせて使い分けたい

同業者から絶賛されている、アクセルを戻すと強い回生制動を掛ける”e-Pedal”(eペダル)だけれど、これはケースバイケースで使いたい。

街中のように信号や渋滞によるストップ&ゴーの多い道路環境であれば、アクセル踏むだけでだけで加速。アクセル戻せば減速して停止までするeペダルは役に立つ。電費を伸ばすためにも有効だと思う。

けれど流れのよい道だと、走り出してから止まるまでアクセルワークに気を遣わないとならない。アクセル戻した瞬間、回生が始まります。流れの良い道やリラックスして走りたい時は、eペダルをオフにし”緩い回生制動”しか掛からない状態にしておくことをすすめておく。流れのよい道だと、後者の方が電費もよくなる。

電気自動車の効率的な走らせ方は、電車と同じ。すなわち、加速して一定の速度に達したらアクセル戻して空走。速度ダウンしたら少しだけアクセル踏んで均衡を保つ。前方の信号が赤になったら空走。信号の手前で回生制動といった具合。試乗したら、ぜひともeペダル制御の「有り」と「無し」を試して頂きたい。

”ProPILOT”(プロパイロット)は渋滞などで大いに便利

日産が推す”ProPILOT”(プロパイロット:高速道路 同一車線自動運転技術)はアダプティブクルーズコントロール(ACC:全車速追従型クルーズコントロール)として役立つ。

プロパイロットの機能のひとつであるハンドル制御(車線の中央にいる状態を維持する機能)についていえば、高速道路中心でのアシスト的な役割というレベル。一方、先行車を追従する機能については渋滞でも大いに便利。渋滞のノロノロ走行の時など、プロパイロットを入れておくと、イライラしないし、つまらないミスでの追突だって回避出来る。

新型リーフの実”電費”は200km台、従来モデルに比べれば随分実用性も上がった

気になる航続距離(一充電走行距離)だが、日産が言ってる400kmなど夢のまた夢。ガソリン車のカタログ燃費のようなものだと思えば良い。

一般的な使い方をした時の電費だと、アメリカEPAの認定値240kmに限りなく近い感じ。

エアコン入れて220km、ヒーター入れると200kmをイメージしてもらえばちょうど良い。これだけ走ってくれれば困らないと思う。

購入5年後の電池劣化具合やリセールバリューも気になる

ただ従来型リーフでの実績を考えると、5年くらい走ったら新車時の80%程度の電池性能になってしまう。その時は航続距離200km。エアコン180kmのヒーター160kmか。問題はここからで、従来型リーフは極端に下取り査定が悪く、5年で新車の10分の1くらいまで下落してしまった。こうなると乗り換えも難しくなってくる。

かといって、もし10年乗ろうと考えたら航続距離は一段と短くなる。よって判断が難しい。

新型リーフと同じ予算で、下取りの良いモデルを買えば、5年後も200万円以上の価値を持つ。まぁお金持ちならそんな小さいこと考えないだろうけれど、従来型リーフのユーザーの多くは「乗り換えたいけどあまりに査定が低い」と悩んでいる状態。

2018年登場のさらに高性能な60kWh版リーフで、航続距離の不安もほぼ解消か

来年追加されるという電池搭載量60kWh(現在販売されているのは40kWhモデル)が出てくれば、航続距離の問題は解消される。10年10万km乗ったって、ヒーター使って200km以上走ってくれると思う。その段階になれば電気自動車の不安は”ほぼ”解消されることだろう。40kWhのリーフについていえば「お金持ちならぜひ!」と書いておく。

といった訳で新型リーフ、良いクルマです。

[レポート:国沢光宏/茂呂幸正]

>>[画像ギャラリー]新型リーフの内外装をフォトギャラリーで見る

日産 新型リーフ 主要スペック表

日産 新型リーフ主要スペック

駆動方式

2WD

価格

315万円~399万円

航続可能距離(JC08モード)

400km

全長

4,480mm

全幅(車幅)

1,790mm

全高(車高)

1,540mm

ホイールベース

2,700mm

乗車定員

5名

車両重量(車重)

1,490kg~1,520kg

駆動用バッテリー

リチウムイオンバッテリー

総電力量

40kWh

モーター最高出力

110kW(150PS)/3283~9795rpm

モーター最大トルク

320N・m(32.6kgf・m)/0~3283rpm

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国沢 光宏
筆者国沢 光宏

1958年生まれ。ベストカーガイド編集部員を経て自動車評論家に。空気を全く読まず言いたいことを言い、書きたいことを書くので自動車メーカーから嫌われている。現在所有しているクルマは日産 リーフやトヨタ MIRAIなど多数。趣味はラリーに出場すること。人気のない(本人談)Webサイトを運営中。記事一覧を見る

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