autoc-one.jp 記事・レポート 特集 自動車評論家コラム 大きな認識ミスがあるホンダ F1パワーユニットの実態【コラム】

自動車評論家コラム 2015/5/15 12:26

大きな認識ミスがあるホンダ F1パワーユニットの実態【コラム】

大きな認識ミスがあるホンダ F1パワーユニットの実態【コラム】
Mclaren Honda MP4-30

画期的な設計だと言われているホンダF1のパワーユニットの概要が分かってきた。

最大の特徴はターボ(過給器)に『軸流式』と呼ばれるタイプを採用していることである。一般的なカタツムリのような形状をしているターボは『遠心式』と呼ばれており、ある程度のサイズを必要とし、重量もあるためレスポンスに問題を抱えてしまう。

軸流式ターボは航空機のジェットエンジンのような形状をイメージして頂ければ解りやすい。吸い込んだ空気をそのまま圧縮し、後方に送り出す。ちなみに航空機用エンジンの場合、ブレードを何枚も組み合わせ多段にするが、F1エンジンはレギュレーションで1段に限定される。遠心式より小さく作れ、レスポンスも良い。

Mclaren Honda MP4-30

ホンダのパワーユニットは、いかにもコンパクトに見える軸流式ターボを使っているため「超小型パワーユニット」などと言われているのだった。その割に期待通りの性能が出ていないし、信頼性という点でも厳しい。

なぜか?少しずつ漏れてきたホンダF1のパワーユニットを見た専門家は「空気の流れの取り回しに大きな認識ミスがある」と言う。

空気は少なからぬ質量を持つ。1リットルあたりおよそ1.3g。F1エンジンでフル出力を出しているときは、1秒間で350gもの重さを持つ空気が流れているのだった。缶ビール一本分です。そんなことから、エンジン設計って空気の流れを曲げないか、曲げるとしても緩いコーナーで曲げていくダクト形状を基本に考える。

Mclaren Honda MP4-30

現在F1で使われているパワーユニットを見ると、吸入した空気をターボで圧縮。そいつをインタークーラーに通し、エンジンへ送り込むルートが極めて素直なのがメルセデスとフェラーリだ。大きな「弧」を描くように、タービンとインタークーラーを通過し、エンジン吸気ポッドに入っていく。全く無理していない。

ホンダF1のパワーユニットを見ると、そもそも前後方向に置き、空気の流れという点で一方通行の軸流ターボを使っているから、空気の流れを狭いスペースで無理矢理Uターンさせなければならない。さらにインタークーラーの置き場所だって見るからに厳しく、これまた狭いスペースで180度反転させている。2度も180度ターンさせているワケ。

Mclaren Honda MP4-30

航空機で使われているジェットエンジンをイメージして頂きたい。排気(推力)をエンジン直後でUターンさせ前方に出し、さらにもう一回Uターンさせて後方に出しているようなもの。熱という点でも構造という点でも効率という点でも大きな課題を抱えるのは想像に難くない。軸流タービンを使うため無理をしたのか?

遠心式タービンへの変更や、軸流式を使うなら置き場所の変更を伴う抜本的な構造変更には、たくさんのトークンが必要。かといって現状のレイアウトを使っていたら伸び悩むと思う。

筆者: 国沢 光宏
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