ボルボ V40 CROSS COUNTRY T5 AWD[2015年モデル/Drive-E] 試乗レポート/今井優杏(2/4)
- 筆者: 今井 優杏
- カメラマン:阿部昌也
V40シリーズの魅力をさらに引き上げた「V40 Cross Country T5 AWD」
しかし、ですよ。じゃあなんで買わなかったのかっていうと、私にとっては元気すぎたというかなんというか。
つまり、V40は若い顧客層にアピールするためにちょっとその外見にそぐわないくらいのカタく締まったアシと飛び出るくらいのトルク特性を持っていて、“見た目穏やかそうなのに、いざ二人きりになったら突然暴れん坊になる内弁慶タイプの彼氏”みたいなイメージが、最終的に愛車として迎えることを断念する理由になったのだ。さらに都内に住む者として、意外に多く遭遇するコンビニへのアプローチなど、段差を有する道路環境から考えても、フロントのオーバーハングつまり鼻先の長さがネガティブになったことも否めない。
しかし奇しくも愛車購入のその後、追加されたのがまさに、2013年登場のV40 Cross Country T5 AWDだった。
街乗りでこそ発揮される“クロスカントリー”の魅力
クロスカントリーという仰々しいネーミングからすれば、わずか+30mmの全高アップを施された走破性の向上は、悪路走破性という意味では頼りないかもしれない。しかし公式にもアナウンスされているとおりこの“クロスカントリー”という意味は“オフローダー”と同義ではないのだそうで、ボルボのいう“クロスカントリー”とはたまの降雪、別荘、キャンプ場など、オンロードの延長上にある四輪駆動が必要な領域、のことであるらしい。
悪路では不安な数値ではあってもしかし、都心部での使用感は格段に向上するもので、懸念のコンビニへの進入、退出のアングル角問題も解消され、V40ではややカタく感じられたサスペンションも全高の向上からもたらされるストローク量の恩恵かソフトになり、ああこのモデルが出るまでちょっと待てばよかった、と一時は唇をかみしめたものだ。
新型はさらに全ての質感がアップした!
しかし今回試乗したDrive-E搭載V40 Cross Country T5 AWDの質感の向上はその比ではなかった。
そもそもDrive-Eとは、それまであまた存在した同社のエンジン+トランスミッションのバリエーションを簡略化し(低コスト化)、すべてのエンジンを4気筒以下に抑えることを目指し(高効率化)、さらにドライブフィールの向上を目指したというもの。その“E”の名の示す通り、この先は電気モーターとエンジンの組み合わせも視野に入れているという。
ちなみにスウェーデンのジョブデ工場において一括生産されるDrive-Eの同工程では、ディーゼルエンジンも製作されているとのこと。ガソリンエンジンとディーゼルエンジンは基本アーキテクチャを共用しているのだ。これがサラっと言葉にすると本当にサラっと流してしまいがちなんだが、実はかなり難易度の高い仕事なんである。
で、ここで唐突にディーゼルエンジンの話を出したのは、なにも“ボルボあるある”を披露したかったからというだけではない。ここだけの話だけど、どうやら日本にもこのジョブデ工場産のディーゼルエンジンが、近く導入されそうな予感なのだ。こちらも是非楽しみにしておいていただきたい。フフフ。
[理想的なパワーユニット「Drive-E」、その魅力に迫る!・・・次ページへ続く]
愛車の売却を、もっと楽に!もっと高く!
-
一括査定はたくさんの買取店からの電話が面倒?
これまでの一括査定は、たくさんの買取店からの電話が面倒でした。MOTA車買取なら、最大20社の査定額をwebで簡単比較。やり取りするのは査定額上位の3社だけ。車の査定が楽に完結する仕組みです。
-
一括査定は本当に高く売れるの?
これまでは、買取店に会わないと査定額がわからず、比較がしづらい仕組みでした。MOTA車買取は最短3時間後、最大20社を簡単比較。加えて、買取店は査定額上位3社に選ばれるために競い合うから、どうしても高く売れてしまいます。