ボルボ V40 CROSS COUNTRY T5 AWD[2015年モデル／Drive-E] 試乗レポート／今井優杏(4/4)

拍手喝采！ 先進安全装備「インテリセーフ10」を標準化

さて、ボルボといえばの安全技術ももちろん言わずもがなである。

歩行者と自転車を検知する衝突回避・軽減フルオートブレーキシステムや全車速追従機能付きACC（アダプティブ・クルーズ・コントロール）をはじめ、『世界一安全なクルマ』といわれるボルボならではの10の安全技術の総称を、ボルボは独自に“IntelliSafe10(インテリセーフ・テン)”と名付けているのだが、これが全車に標準装備されている。

これは絶対的にオトクだし、拍手モノ。一度この機能を使えば、きっと誰もがファンになるであろう使用感の高さを、オプションでなく標準にしたところはボルボの安全における高い意識を表しているようだ。

ナビゲーションシステムも大きく進化

さらに今回の2015年モデルでは、ナビゲーションシステム“SENSUS（センサス）”の向上も図られている。ナビゲーションシステムは三菱電機と共同開発されてさらに使用感が増しているし、ETC車載器が標準装備になったのも地味に嬉しいポイントではないだろうか。過渡期だな、と思わせるのは今回から採用されたボイスコントロールという音声入力機能なのだが、この機能自体に学習能力があるらしく、今後の成長に期待したいところではある。

長年ワゴンを造り続けるボルボのノウハウが存分に生かされたラゲッジだが

ちょっと残念なのが、段差のあるラゲッジルーム。

ボルボはその歴史から荷室の創り方を研究し尽くしているので、ちょっとスーパーに行くとき用の荷室アレンジ、とか長尺ものを入れるときのアレンジ、とか、日本の奥さんにとっても嬉しい機能が満載なのではあるが、V40 Cross Country T5 AWDはテールゲートを開けると開口部が荷室とツライチになっておらず、ゲートの入り口から床面までに段差が生まれてしまっているのだ。

スキーやスノーボードなどは、すっと滑らせて取り出すことも多いはずだから、オーナーは積み込みにすこし工夫が必要かもしれない。

2015年モデルはわずか200台の限定発売！

ともあれこの限定車を逃すと、V40にAWDが常時ラインナップされるのは2016年から。快適な内装、走り、安全性能。長距離移動を必要とするレジャーに必要な装備は揃っているから、一見の価値は十分にアリだ。

そうそう、ボルボといえば、の快適なシートもオススメである。

[レポート：今井優杏／Photo：阿部昌也]

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ボルボ V40 CROSS COUNTRY T5 AWD[2015年モデル／Drive-E・限定200台] 主要諸元

全長x全幅x全高：4370x1800x1470mm／ホイールベース：2645mm／車両重量：1580kg／駆動方式：電子制御AWDシステム(4輪駆動)／乗車定員：5名／エンジン種類：インタークーラー付ターボチャージャー 直列4気筒 DOHC 直噴 ガソリンエンジン／総排気量：1968cc／最高出力：245ps(180kW)/5500rpm／最大トルク：35.7kg-m(350N･m)/1500-4800rpm／トランスミッション：ギアトロニック 8速オートマチックトランスミッション／燃料消費率：14.8km/L[JC08モード燃費]／タイヤサイズ：225/50R17／車両本体価格：4,390,000円[消費税込み]／特別限定台数：200台

■主な特別仕様・装備：専用本革シート(チャコール/ブロンド)／助手席8ウェイパワーシート／モダンウッド・パネル／HDDナビゲーションシステム(VICS3・12セグ地上デジタルTV・リモートコントロール付)／歩行者エアバッグ