フォルクスワーゲン XL1 試乗レポート(1/3)
- 筆者: 河村 康彦
- カメラマン:フォルクスワーゲン・グループ・ジャパン
単なるコンセプトカーではない!VWが明確に意識している「市販化」
“はりぼて”ボディに適当なスペックを上乗せしただけの、コンセプトと呼べるような具体的ビジョンすら持たないものから、そのまま量販化に移せそうな実用性までもが配慮されたものまで、まさに玉石混淆なモデルが仮面を被って並ぶのが、モーターショーのコンセプトモデルだ。
そうした中で、カタールモーターショーで発表されたフォルクスワーゲンの「XL1」は、「現状ではワンオフ製作のショーカーながら、極めて近いスペックで市販化する」そんな作り手の強い意思を感じさせる1台である。
何故ならば、XL1に搭載されるハイブリッドシステム内の1要素である800ccターボ付ディーゼルエンジンは、構造的にはすでに現在のVWラインナップ内で数多く用いられている1.6リッターユニットを「半分にした」と言える内容であり、ドライバーズシートに対してパッセンジャーシートのレイアウトを後ろ寄りにした理由は、「ダッシュボードから人を遠ざける事でエアバッグを不要にし、軽量化に貢献」という説明がなされるものだからだ。
ちなみに、ディーゼルハイブリッド方式のパワーパックをシート背後に搭載する後輪駆動方式としたのは、「空気抵抗を極限まで小さくするボディフォルムの実現は、“FFレイアウト”では不可能だったから」というのが理由だ。
ウィング式のドアデザインは「開口部をルーフ側まで広げて乗降性を向上させるため」、さらにリミッターを用いて最高速を160km/hまでとしたのは「車輪の小ささやトレッドの狭さを踏まえた安定性確保のため」等々、あらゆる事柄にまるで量販モデルを解説するかのようなコメントを聞く事が出来るのだ。
やはり軽さを追求すべく、F1マシンなどと同様にCFRP(炭素繊維強化プラスチック)製とされたボディに関しても同様だ。
強度と軽さには際立つ特性を持つものの、生産性の悪さによる高い価格が大きなネックとされてきたCFRPボディ。が、VWでは自らがパテントを獲得した特殊製法によってこの問題を克服。
何しろ、そのコストは「従来製法の8割減」(!)というのだから、この点でも近い将来に向けての商品化が意識されている事は確実だ。
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