フォルクスワーゲン ポロ ブルーGT 海外試乗レポート/大谷達也 -VW初の気筒休止システム搭載-(2/3)
- 筆者: 大谷 達也
- カメラマン:フォルクスワーゲン・グループ・ジャパン
「ポロ ブルーGT」の燃費は日本のコンパクトカーともイイ勝負!
では環境性能、つまり「燃費」はどうなのか?
これがヨーロッパの計測方法で4.5L/100km(日本式の表記では22.2km/L)と、間もなく日本でもデビューするフォルクスワーゲンの“リッターカー”「up!」と変わらない燃費性能を手に入れている。
「22km/Lなんて、たいしたことないじゃん?」と思われるかもしれないが、ヨーロッパの計測方法は日本よりもだいぶ厳しい。だから、日本式のJC08モードで計り直せば、もっといい値が出るはずだし、一般的にいってヨーロッパ車はカタログ値と実際の燃費の差が日本車に比べて小さい。
というわけで、ポロ ブルーGTが日本上陸を果たした暁には、JC08モードで25km/L以上を記録していたとしても不思議ではないし、実際の路上ではひょっとすると10・15モードで30km/Lを標榜する日本のコンパクトカーといい勝負をするかもしれないのだ。
それでいながら210km/hの最高速度を実現している源が何かといえば、先ほど紹介したEA211系エンジンに採用された数々の省燃費技術、とりわけアクティブシリンダーマネジメント(ACT)と呼ばれる気筒休止システムが大きな役割を果たしているのである。
気筒休止システムとは、あまり大きなエンジン出力を必要としない巡航時などに、エンジンの一部の働きを止めてしまうもの。これまでにも12気筒を6気筒に切り替えたり、8気筒を4気筒に切り替えたりするものがあったが、もともと4気筒のEA211で気筒休止システムが作動すると、なんとたったの2気筒!になってしまう。
ただし、4気筒が2気筒になるといっても、2気筒分(EA211系では4気筒のうちの内側にあたる2気筒)の燃焼(=爆発)を休止させるだけで、ピストンなどはそれまでどおり動き続ける。だから、振動まですべて2気筒並みになってしまうわけではないけれど、燃焼が行われていない分、どうしても振動や騒音の発生の仕方が変わってくる。
しかも、ポロはあくまでもコンパクトカーだから、振動や騒音を抑えるために高価なテクノロジーを採用するわけにもいかない。というわけで、フォルクスワーゲンがこうした課題をどのように乗り越えたのかが、試乗に際してまずは注目されたのである。
国際試乗会が行われたのはオランダの首都、アムステルダム周辺。標高が低く、国土が平坦なことで知られるオランダは、4気筒から2気筒へ、また2気筒から4気筒へとどんな風に切り替わるかを確認するにはうってつけのロケーションといえる。
なお、2気筒モードに入ると、メーターパネル上にドイツ語で「2 Zyl.-Modus」と表示されて、それとわかる。果たして、どんな風に変わるのか、もしくは変わらないのか、じっくりと観察してみることにしたい。
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