フォルクスワーゲン ポロ ブルーGT 海外試乗レポート/大谷達也 -VW初の気筒休止システム搭載-(1/3)
- 筆者: 大谷 達也
- カメラマン:フォルクスワーゲン・グループ・ジャパン
期待の新エンジン「EA211系」
日本における現行ポロのエンジンラインナップは、105psを生み出すSOHC4気筒 1.2リッター直噴ターボと、179psを発生するDOHC4気筒 1.4リッター直噴ターボ+スーパーチャージャーの2種類のみ。つまり、その間には2倍近いパワー差が横たわっていることになる。
であれば、この間に位置するモデルが欲しいと思うのは当然のこと。そこで「ポロ ブルーGT」は、1.2 TSI系とGTIのギャップを埋めるという役割をまず担うことになった。
だからといってGTIの出力をただ下げただけのエンジンでは、現在のヨーロッパで求められる高い環境性能を満たすことはできない。ここは、今後のフォルクスワーゲンの主力機種に育ってくれるような新エンジンを開発しようではないか。そんな思いから誕生したのが、「EA211系」と呼ばれる新しいエンジン・ファミリーなのである。
EA211系には1.0リッター、1.2リッター、1.4リッターの3種が用意され、前方吸気/後方排気のレイアウトを採用。ディーゼル・エンジンを含め、エンジンマウントの位置などを共通化することにより、今後登場する様々なニューモデルに搭載されることが決まっている。
つまり、ポロ ブルーGTのエンジンを見れば、今後のフォルクスワーゲンの技術的な動向がわかってしまうのだ。
「ポロ ブルーGT」の最高出力は140psで、最高速度は210km/hに達する。1.2 TSI系とGTIのすき間を埋めるという第1の役割はこれで果たすことができた。
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