新型ヴォクシーの悩ましいグレード選びは2列目の使い方次第! 愛犬を乗せるならS-Zのハイブリッド2WDを選びたい

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新型となるトヨタ ノア&ヴォクシーの4代目が満を持して登場した。ノアとヴォクシーの両車が揃っていることは当然ながら、ノアは標準車とエアロ仕様が用意されているのに対して、ヴォクシーはエアロ仕様のみの展開となった。

デザインがより新型らしくなったヴォクシーは人気モデルの一角を担うことになりそうだ。そこで今回は大きく2つに分かれた新型ヴォクシーのグレード選びについて解説したい。

目次[開く][閉じる]
  1. S-Zは7インチのマルチインフォメーションディスプレイや両側にスライドドアが標準装備だ
  2. オットマンやシートヒーターはS-Z用のオプション装備だ
  3. オプション装備を追加することによってS-GとS-Zの価格差は等しくなる
  4. 愛犬を乗せるならS-Zのハイブリッド2WDを選びたい!

S-Zは7インチのマルチインフォメーションディスプレイや両側にスライドドアが標準装備だ

ではS-Z、S-Gグレードの違いを紹介しよう。

まず走りに関わる部分ではタイヤサイズだ。S-Zの2WD車のみ205/55R17サイズを装着。ホイールデザインも他の16インチとは違い、見た目のカッコ良さに差がつく。まだ未試乗だが、走りの良さでこちらが上回ることは間違いないところだろう。

トヨタセーフティセンスの基本的な機能についてはグレード差がないものの、アクティブハイビームアシストがオプションで選べるのは、これまたS-Zとなる(絶対に必要ではない?)。

運転席での見映えも微妙に異なる。マルチインフォメーションディスプレイがそうで、S-Zは7インチ、S-Gは4.2インチのTFTカラーとなり、視認性、先進感はけっこう違ってくる。

スライドドアミニバンにあってほしい両側スライドドアのパワー機能については、S-Zにデュアルパワースライドドアが標準装備される一方、S-Gのパワー機構は助手席側のみ。S-Gの両側に付けるとなると6万2700円のオプションとなる。

シート表皮やエアコンなど車内も豪華装備

車内の装備、快適性では、シート表皮がS-Zは合成皮革+ファブリック、S-Gは上級ファブリックとなる違いがあるほか、エアコンの仕様が異なる。

S-Zは左右独立温度コントロールフロントエアコン+リヤオートエアコンの3ゾーンエアコンとなり、さらに快適温熱シート(運転席・助手席)、折りたたみ式大型サイドテーブル(カップホルダー4個、ポケット、充電用USB端子2個、エコバッグフック2個)を標準装備。

S-Zのハイブリッド車なら、車内外で家電品が使え、非常時給電システムも付くAC100V/1500Wコンセントが2個備わっているから便利で頼もしい。

S-Gの場合、エアコンはフロントオートエアコン+リヤクーラーとなる。

さらに快適利便Cパッケージ(Mid)のオプション装着で、ハンズフリーデュアルパワースライドドア、左右独立温度コントロールフロントエアコン+リヤオートエアコン、快適温熱シート(運転席、助手席)、USB端子付き独立型センターコンソールボックスなどがセットで備わるものの、オプション価格は17万2700円(HV)~17万8200円(ガソリン車)と、けっこう高額だ。S-Gのハイブリッド車のAC100V/1500Wコンセントもまた4万4000円のオプションである。

と、ここまでが両グレードの主な機能、装備類の違いである。

オットマンやシートヒーターはS-Z用のオプション装備だ

ちなみに、新型ノア&ヴォクシーの2列目キャプテンシートにオットマンやシートヒーターが付いた!! と話題になっているが、実はS-Z用のオプション設定アイテムなのである。

具体的には快適利便パッケージ(High)として、”ハンズフリー”デュアルパワースライドドア、パワーバックドア、車両の両サイドに装備されたパワーバックドアスイッチ、ナノイーX、ステアリングヒーターとともに、キャプテンシート追加機能としてシートヒーター、オットマン(2WDのみ)、角度調整機能付きアームレスト(2WDのみ)のセットで12万6500円~15万1800円(ハイブリッド、ガソリン、2WD/4WDの各仕様による)となるのである。

また、S-Zのみのオプションとなるカラーヘッドアップディスプレイ&デジタルインナーミラーは9万9000円である(もちろんナビも全グレードでオプション)。

両グレードの価格差はハイブリッド車の7人乗り、2WDで比較すると、S-Zが374万円。S-Gが344万円となり、その差は30万円ジャストである。

オプション装備を追加することによってS-GとS-Zの価格差は等しくなる

かつて業界内”一部”でミニバンマイスターと呼ばれ、ミニバンを12年愛用した経験のある筆者のグレード選びとしては、2列目席をどう考えるかで決まると思う。デュアルパワースライドドアに、より操作性が良くなったハンズフリー機能が付き、後席エアコンの独立温度調整が可能。

また、オプションとはいえ、2列目キャプテンシートにシートヒーター、オットマンが付けられ、2列目席の居住性が充実するのはS-Zのほうだ。

走行面でも安定性、走りの上質さに寄与するであろう17インチタイヤが付くのもまた、繰り返すがS-Zとなる。

ハイブリッド車に限れば、S-Gにデュアルパワースライドドア(6万7200円)、AC100V/1500Wコンセント(4万4000円)、さらに後席の快適性を重視して快適利便Cパッケージ(Mid/17万2700円)を付けていくと、それだけで28万3900円のオプション価格となり、S-ZとS-Gの価格差はないに等しくなってしまう(S-Zに快適利便パッケージHighを付けないとして)。

使い勝手面では、デュアルパワースライドドアは不可欠と思え(運転席から後席に置いた荷物を出し入れするときなど)、ミニバンの特等席となる後席の居心地、快適性、豪華さを重視するのであれば、S-Zの満足度が、価格を超えて手に入ることになると言っていいだろう。

ただし、高機能ナビは全グレードにオプションだから、そのあたりの追加金額を含めて比較検討するのはもちろんだ。

愛犬を乗せるならS-Zのハイブリッド2WDを選びたい!

筆者であれば、デュアルパワースライドドアと、災害大国・地震大国に日本においてあると助かるAC100V/1500Wは譲れないが、キャプテンシートのシートヒーターやオットマンはなくていい(いつも後席にふんぞり返る身分ではなく、基本前席の利用になる)。

ただし、常日頃、後席に愛犬を乗せるため、3ゾーンエアコンは必須。

つまり、S-Zのハイブリッド2WDが基本。また、新型ノア&ヴォクシーにトヨタ車として初装備の安心降車アシスト(スライドアを開ける際、後方からクルマや2輪車が迫っていると、オープンを停止する安心機能/最新のレクサスNX譲り)が付いている。

ブラインドスポットモニター(ハンズフリードライブが可能になるアドバンストドライブ/渋滞時支援、緊急時操舵支援、パーキングサポートブレーキ込みのメーカーセットオプション13万4200円だからかなりお得!!)もまた不可欠。ベース価格374万円のS-Zにそれとナビを追加した仕様が理想となる。

となると、なんだかんだ、車両価格だけで400万円オーバー。とはいえ、家族の楽しさ、快適さを、徹底した安心・安全性能とともに運んでくれるミニバンとして、それだけの価値があると言って間違いなさそうなのが、トヨタの持つ最新の先進機能・装備を惜しみなく注いだ新型ノア&ヴォクシーということだ。

なんでそこまでやり切れたのか? その理由については、いずれ、機会があればお話しさせていただきたい。

【筆者:青山 尚暉】

トヨタ/ヴォクシー
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新車価格:
309万円396万円
中古価格:
14.8万円599.9万円

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青山 尚暉
筆者青山 尚暉

学生時代はプロミュージシャン、その後自動車専門誌2誌の編集を経てフリーのモータージャーナリストに。現在は自動車業界だけでなく、愛犬のラブラドールとジャックラッセルとともに、愛犬との快適で安全なクルマ旅を提案するドッグライフプロデューサーとしても活動中。また、クルマのパッケージを寸法で比較するため、独自の計測ツールを開発。1台につき25項目以上を詳密計測。実用性の目安として、記事中で展開している。現在、自動車用純正ペット用アクセサリーの企画、開発も行う。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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