東出昌大と新田真剣佑の熱い兄弟愛が観どころ!?トヨタ全面協力の映画『OVER DRIVE』のこだわりに注目せよ

  • 筆者: 遠藤 イヅル
  • カメラマン:(C)2018「OVER DRIVE」製作委員会

ラリーをテーマにした映画『OVER DRIVE』

2018年6月1日より東宝系映画館で公開される映画『OVER DRIVE』。2017年7月に制作発表が行われて話題となった。というのも『OVER DRIVE』の題材が「ラリー」だったからだ。

日本では残念ながらラリー競技の盛り上がりはこれからといったところだが、世界ではとても人気がありWRC(世界ラリー選手権)はF1と並ぶモータースポーツ最高峰の一つとして数えられる。そのため各自動車メーカーも威信をかけて参戦してくるほどだ。

かつてはホンダを除く国内メーカー各社もWRCに挑戦し、世界のメーカーとしのぎを削って幾つかの栄冠を手にしているが、現在はトヨタのみが参戦している。トヨタはWRCが発足した1973年よりも前から世界戦に出場。WRCでは1990年代のセリカGT−FOURの活躍が思い出される人も多いだろう。

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兄弟の絆を軸とした感動のヒューマンストーリー

『OVER DRIVE』はラリーを通じて兄弟の絆や、プロフェッショナルの世界で生きるチームメンバーが織りなす濃厚な人間ドラマを描くヒューマンストーリーである。

主人公たちが所属するチームは、WRCの登竜門である国内トップカテゴリーのSCRS(セイコーカップラリーシリーズ)に参戦する「スピカレーシングファクトリー」。そのチーフメカニック兼エンジニア檜山篤洋(東出昌大)は真面目でチームからの信頼も厚い。一方その弟でWRCへのステップアップを目指す天才ドライバー檜山直純は、公私で様々な問題を起こしてばかり。篤洋の助言を無視して無謀なレースを展開する直純は衝突を繰り返し、その険悪な雰囲気はチームにも影響を与え始めていた。

そんなある日、スポーツマネジメント会社の遠藤ひかる(森川葵)は直純のマネジメント担当となってしまう。ラリーの知識がまったくない彼女は檜山兄弟の確執や直純のトラブルに巻き込まれていく。そんな中、檜山兄弟の過去にも対面することになるのだった。

モータースポーツの映画ではドライバーだけが取り上げられがちだが、『OVER DRIVE』ではマシンを直し、走らせるメカニックも主役として劇中で重要な活躍をすることにも注目だ。

『海猿』『暗殺教室』を手がけた羽住監督の「本物へのこだわり」が随所に

監督は『海猿』『ワイルド7』『暗殺教室』などのヒット作を手がけた羽住英一郎。羽住監督の『本物にこだわりたい』という強い思いに応え、TOYOTA GAZOO Racingが製作に特別協賛しており、スピカレーシングのマシンは実際に南アフリカ選手権で2年連続チャンピオンとなった「ヤリス(日本名ヴィッツ)S2000」を使用している。スポンサーは実在のメーカー、パーツやサービスパークのセット細部に至るまで国内外の自動車・モータースポーツ関連企業の協力のもと本物のラリーさながらの現場を作り上げるなどリアリズムを徹底追及した。

劇中のラリーマシンの操縦は国内一流ドライバーで、メカニックを演じる俳優たちも出演にあたり整備の知識を得るだけでなく実技の訓練も行ったという。ヒューマンドラマをサポートするリアリティにも抜かりがないのだ。

東出昌大と新田真剣佑の熱演に胸が熱くなる

檜山兄弟の確執と絆を東出昌大と新田真剣佑が力強く演じるほか、ライバルのシグマ・レーシングに所属し幼少期から英才教育を得ているドライバー・新海彰役に北村匠海、スピカの新米メカニック・増田順平役に町田啓太など若手成長株が名を連ねる。

他にも、スピカの社長兼チーム監督の都築一星役には吉田鋼太郎、遠藤ひかるの上司役に要潤を配するなど実力派俳優もしっかり脇を固め、感動のラストまでのストーリーを盛り上げていく。

名アクションスター・千葉真一の息子、新田真剣佑の鍛え上げられた肉体美にも注目!?

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クルマ好き、ラリーファンもナットクの出来上がり

SCRSにはヤリス以外にも幾つかのチームが参戦しているので、数種類のマシンが登場する。主人公たちのチームとチャンピオンシップを競う最大のライバル「シグマ・レーシング」のマシンはなんと……おっと!こちらも映画を見てのお楽しみ!

また、SCRSはSEIKOが冠スポンサーになっている設定で、全13戦のラウンドは実在のラリー以外にも「ここで本当に開催したら面白いだろうなあ!」という場所が入っていて、そのシーンが実際に映像化されているのも嬉しい。

それ以外にも細かな設定が随所に見られ羽住監督の「本物にこだわりたい」という気持ちが伝わってくるようだ。クルマ好き、ラリーファンも思わずニヤリとするような内容になっている。

コンマ1秒を競う熾烈さ、プロフェッショナルの仕事ぶり、サーキット内ではなく街中や海沿い・高原・高速道路など、普段見慣れた様々なシチュエーションをマシンが全速力で駆け抜けるラリーの魅力が存分に伝わる大迫力の映像は、様々な演出、最新撮影機材を駆使してラリーを知らなくても存分に楽しめる素晴らしい仕上がりになっており、ラリーという競技の面白さが多くの人に伝わるのではないかと思った。

本当はもっと色々書きたいけれど、これ以上書いたらネタバレになっちゃうので泣く泣くこのくらいに。『OVER DRIVE』、気になってきたでしょう? ぜひ映画館でこの迫力と感動を体感してみて!

[Text:遠藤イヅル Photo:(C)2018「OVER DRIVE」製作委員会]

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2018/5/16(水) ~ 2018/5/31(木)23時59分マデ

当選人数

抽選で3名様

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プレゼント内容

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遠藤 イヅル
筆者遠藤 イヅル

1971年生まれ。カーデザイン専門学校を卒業後、メーカー系レース部門にデザイナーとして在籍。その後会社員デザイナーとして働き、イラストレーター/ライターへ。とくに、本国では売れたのに日本ではほとんど見ることの出来ない実用車に興奮する。20年で所有した17台のうち、フランス車は11台。おふらんすかぶれ。おまけにディープな鉄ちゃん。記事一覧を見る

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