トヨタ「シエンタ」の新型と旧型を比較してみた(3/5)

トヨタ「シエンタ」の新型と旧型を比較してみた
トヨタ 新型シエンタ ハイブリッドG [7人乗り](ボディカラー:エアーイエロー) トヨタ 新型シエンタ ハイブリッドG [7人乗り](ボディカラー:エアーイエロー) トヨタ 新型シエンタ ハイブリッドG [7人乗り](ボディカラー:エアーイエロー) トヨタ 新型シエンタ ハイブリッドG [7人乗り](ボディカラー:エアーイエロー) トヨタ 新型シエンタ ハイブリッドG [6人乗り] (ボディカラー:シルバーメタリック×ブルーメタリック) トヨタ 新型シエンタ ハイブリッドG [6人乗り] (ボディカラー:シルバーメタリック×ブルーメタリック) トヨタ 新型シエンタ G [7人乗り] (ボディカラー:レッドマイカメタリック) トヨタ 新型シエンタ G [7人乗り] (ボディカラー:レッドマイカメタリック) トヨタ 新型シエンタ(ボディカラー:エアーイエロー) トヨタ 新型シエンタ(ボディカラー:エアーイエロー) トヨタ 新型シエンタ(ボディカラー:エアーイエロー) 画像ギャラリーはこちら

走行安定性

トヨタ 新型シエンタ ハイブリッドG [6人乗り] (ボディカラー:シルバーメタリック×ブルーメタリック)トヨタ 旧型シエンタ

旧型は2010年8月に販売を終了したが、後継の「パッソセッテ」の売れ行きが低迷して2011年5月に異例の生産再開となった。この時にはマイナーチェンジが実施され、新グレードの「ダイス」を追加して、足まわりにも変更を加えている。

それでも新型は、操舵感と走行安定性をさらに向上させた。旧型では全般的に操舵感が曖昧で設計の古さを感じたが、新型は正確性を高めている。

走行安定性も同様だ。新型のプラットフォームはフロント側は「アクア(ヴィッツ系)」、リア側は「ウィッシュ」がベースになる。薄型燃料タンクの搭載で大幅な変更も施した。旧型とは成り立ちが異なって基本性能が高い。コーナリングや車線変更時の動きも安定している。

寸法的にもミニバンでは天井が低く、全長に占めるホイールベースの割合が大きいため、5ナンバーサイズのミニバンでは走行安定性が優れた部類に入る。

進化度数:7点/10点(大幅に進化した)

乗り心地とノイズ

トヨタ 新型シエンタ G [7人乗り] (ボディカラー:レッドマイカメタリック)トヨタ 新型シエンタ(ボディカラー:レッドマイカメタリック)

新型はボディの造り込みを入念に行ったので、乗り心地は旧型に比べてかなり向上した。ホイールベースの拡大も利いている。コンパクトミニバンではあるが、今日の2リッタークラスのミニバンと比べても乗り心地は見劣りしない。路面の段差を乗り越えた時のショックの吸収性も良い。

ちなみに最近のトヨタのコンパクトな車種は、登場時点では乗り心地とノイズに不満を感じることが多かった。なので「ヴィッツ」、「カローラアクシオ&フィールダー」、「アクア」などは、マイナーチェンジでスポット溶接の箇所を増やしている。細かな修正は良いとして、溶接などボディの基本的な造りは最初から入念に行って欲しいが、新型シエンタならテコ入れの必要はないだろう。

その上でタイヤとエンジンの組み合わせを考えると、ノーマルエンジンならば断然15インチタイヤだ。前述のように専用開発されたこともあり(銘柄はブリヂストン・エコピアとトーヨー・ナノエナジーを用意)バランスが良い。16インチは硬さが目立って小回り性能も悪化する。

ハイブリッドは、ショックアブソーバーの減衰力など足まわりの設定は同じながら、車両重量は60kgほど重い。運転しても意識させるから、16インチタイヤでグリップ力を確保する手もあるが、バランスが良いのはやはり15インチだろう。

進化度数:8点/10点(大幅に進化した)

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

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