8年半も売れ続けるのはなぜ? ルーミーが月間登録台数で実質2位の理由とは
- 筆者: 渡辺 陽一郎
2025年5月の国内新車登録台数ランキングにおいて、トヨタの小型スーパーハイトワゴン「ルーミー」が実質的なNo.2となりました。
発売から8年半が経過しながらも、なぜルーミーはこれほどまでに多くのユーザーに選ばれ続けているのでしょうか?
当記事では、カーライフ・ジャーナリストの渡辺 陽一郎さんが、開発者や販売店への取材をもとにルーミーの人気の理由を解説します。
登録車の月間販売台数でルーミーが実質2位に
2025年5月の国内新車登録台数ランキングを見ると、1位はトヨタ ヤリスシリーズで合計1万1756台でした。
その内訳は、コンパクトカーのヤリスが約5550台、コンパクトSUVのヤリスクロスが約5600台、スポーツモデルのGRヤリスが約620台です。
これに対し、2位にトヨタ ライズが8867台、そして3位にトヨタ ルーミーが8034台と続きました。
| 車種 | 2025年5月 国内新車登録台数 |
|---|---|
ヤリスクロス | 約5600台 |
ヤリス | 約5550台 |
ライズ | 8867台(実質1位) |
ルーミー | 8034台(実質2位) |
ヤリスとヤリスクロスは外観が異なる別の車種なので、登録台数を分けて算出した場合、登録車(※)の実質的な販売1位はライズ、2位はルーミーとなります。
(※)登録車とは、普通自動車、小型自動車、大型特殊自動車のこと。軽自動車、小型特殊自動車及び二輪の小型自動車を除く
ルーミーは2024年の前半、認証不正問題の影響で出荷が滞っていました。そのため、2024年の年間登録台数は前年比マイナス33%と大きく落ち込みました。この反動もあり、2025年に入ると登録台数が前年より急増し、5月には前年比で1.6倍となりました。
2025年に入ってからのトヨタ シエンタやカローラといった他上位車種の販売が低迷する中、ルーミーは好調だったことで、ルーミーが実質的な2位に浮上したのです。
気になるのは、ルーミーが2016年11月の発売から8年半が経過しているにもかかわらず、人気を維持し続けている理由です。
他車種よりも新しさがないにもかかわらず、なぜルーミーはこれほど多くのユーザーに選ばれ続けているのでしょうか?
売れている理由その1:多様なニーズに応える「ちょうどいい」
「ルーミー」が幅広い層から支持される最大の理由は、その多様なユーザーニーズに対応できるパッケージングにあります。
子育て世代に人気! 介護にも使いやすい
販売店に尋ねると「これまでヤリスのようなコンパクトカーに乗られていたお客様が、お子様の誕生を機に、『やはりスライドドアは乗り降りが楽で便利だ』とルーミーを選ばれるケースが非常に多いです」とのこと。
また、介護シーンでの利便性の高さも、売れている理由の一つです。
販売店によると「高齢のご両親を病院などにお連れする時も、スライドドアのルーミーであれば乗り降りがしやすく重宝されているようです」との声があるように、乗り降りのしやすさは大きなメリットとなっているようです。
ミニバンからの乗り換え
販売店によると、子育てを終えてトヨタのMサイズミニバンであるノアやヴォクシー、あるいはコンパクトミニバンのシエンタなどからルーミーに乗り換えるユーザーも多いようです。
ルーミーユーザーからは「ルーミーは2列シートのコンパクトカーですが、天井の高さやスライドドアはミニバンに近く、ノアなどから乗り換えやすいです」といった声も聞かれるようで、ミニバンからのダウンサイジング層にも適していることがわかります。
荷物の積載性
最近は車で自転車を運ぶユーザーが増えていますが、ルーミーなら後席を格納するだけで簡単に積載できます。
また、荷室のボードは、裏返すと防汚仕様になっています。これにより、泥が付いた自転車などを積んだ後でも、さっと拭くだけで簡単にお手入れができます。
売れている理由その2:軽スーパーハイトワゴンに匹敵する機能性
ルーミーが人気を集める秘訣は、軽自動車のスーパーハイトワゴンに匹敵する機能性にあります。
コンパクトなボディサイズでありながら広い室内空間を持ち、ウォークスルーが可能で小さなお子さんなら立って着替えられるといった使い勝手の良さが好評です。
現在、軽自動車市場では、ホンダ N-BOX、スズキ スペーシア、ダイハツ タントといった、全高1700mmを超えるスライドドア付きのスーパーハイトワゴンが絶大な人気を誇っています。これらの車種は、新車で販売される軽乗用車の約50%を占めるほどです。
特にN-BOXは、2017年の先代モデル登場以来、ほぼ一貫して国内販売(軽自動車・登録車全体)の年間首位を維持し続けています。スペーシアやタントも同様に好調です。
この傾向を受け、2025年6月に発売された新型ムーヴも、全高が1700mm以下ながらスライドドアを採用しました。
開発者によると「現在、軽自動車を好調に販売するには、背の高いボディにスライドドアを装着することが必須条件です。これは、35歳以下のお客様の多くがミニバンで育ったためです」とのことです。
スライドドアを装着したホンダ ステップワゴンなどのミニバンは、約30年前の1990年代半ばから急速に普及しました。
そのため、幼い頃からミニバンに慣れ親しんだ35歳以下の世代には、高い天井とスライドドアを愛車選びの重要な条件とする人が多く見られます。
このように、高い天井とスライドドアを備え、ウォークスルーも可能な軽スーパーハイトワゴンに匹敵する機能性が、ルーミーが選ばれる大きな理由となっているのでしょう。
売れている理由その3:トヨタのブランド力と販売網
トヨタのブランド力と販売網もルーミーが売れ続ける要因です。
現在、スーパーハイトワゴンは軽自動車市場で圧倒的な人気を誇っていますが、小型車セグメントとなると、選択肢はルーミーとスズキ ソリオ(およびその姉妹車)に限られてきます。
そのため、何らかの理由で軽自動車ではなく小型のスーパーハイトワゴンを求める場合、実質的にルーミーかソリオ(とその姉妹車)しか選べないのが現状です。
ちなみに、ソリオはルーミーに比べて設計が新しく、走行安定性、乗り心地、ステアリング操作に対する車両の反応、ノーマルエンジン車の動力性能、静粛性、後席の座り心地など、あらゆる面で優れています。
しかし、スズキは軽自動車メーカーとしての印象が強く、ブランド力ではトヨタに一歩譲ります。販売網も同様にトヨタが優位に立っているため、設計が古く商品力では劣るルーミーに人気が集まるという背景がありました。
トヨタブランドへの安心感や信頼感が、購買に大きく影響していると言えるでしょう。
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