予想価格は220万円! トヨタのピックアップトラック「IMVゼロ」の日本導入の可能性やスペックを解説

  • 筆者: 渡辺 陽一郎
  • カメラマン:佐藤 正巳/島村 栄二/茂呂 幸正/和田 清志
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ジャパンモビリティショー2023にて展示されたトヨタのピックアップトラック「IMV 0(IMVゼロ)」。同車は2023年11月27日にタイにて新型車として発表され、受注も開始となりました。現地での呼称は「ハイラックス チャンプ」です。

この記事では、そんなIMVゼロのボディサイズや外観、内装を紹介します。あわせて、トヨタ ハイラックスとの違いや同車が市販化された場合の搭載エンジン、プラットフォーム、予想価格について、カーライフ・ジャーナリストの渡辺陽一郎さんに解説してもらいました。

目次[開く][閉じる]
  1. IMVゼロのレビュー・評価
  2. 日本でもピックアップトラックが流行る? すでにトヨタと三菱で販売
  3. トヨタからはハイラックスに次ぐピックアップトラックの導入も?
  4. トヨタ IMVゼロの外観(エクステリア)
  5. トヨタ IMVゼロのエンジン
  6. IMVゼロはキャンピングカーとしての利用も考えられる!
  7. IMVゼロの予想価格は220万円程度!

IMVゼロのレビュー・評価

外観

4.0

★★★★☆

内装・居住性

3.0

★★★☆☆

走行性能

3.0

★★★☆☆

運転のしやすさ

3.0

★★★☆☆

乗り心地

3.0

★★★☆☆

燃費

3.0

★★★☆☆

価格の割安度

5.0

★★★★★

IMVゼロの良い点

・荷台などが架装のベース車として使いやすい

・外観のデザインがシンプルで、さまざまな架装に似合う

・価格が割安なので架装にかかる費用も十分に確保できる

× IMVゼロの気になる点

・全長が5300mmに達するので街中では少し乗りにくい

・内外装がシンプルなので派手さはない

・ラダーフレーム構造なので乗り心地に注意したい

日本でもピックアップトラックが流行る? すでにトヨタと三菱で販売

今のトラックは、座席の下にエンジンを搭載する「キャブオーバー型」が主流です。前方にボンネットが張り出さず、全長に対して荷室長を長く確保できるためです。

例えば軽トラックのスズキ キャリイやダイハツ ハイゼットトラックは、全長が3395mmで、標準仕様の荷台長は1940mmです。

軽トラックでは残りの1455mmの空間に、ヘッドランプなどを装着したフロントマスク、インパネやシートを含めた居住空間、前面衝突時に衝撃を吸収するスペースなどをすべて収めています。

しかし海外では、ボンネットを備えたピックアップトラックも豊富です。

開発者に理由を尋ねると「座席の前にボンネットがあると、お客様にとって衝突時の安心感が高く、運転感覚も自然であるためです」と返答されました。キャブオーバー型の多い日本でピックアップトラックを見かけると、独特のカッコ良さも感じます。

そこでトヨタでは、ピックアップトラックのハイラックスをタイの工場から輸入販売をしています。

日本で販売されているハイラックスは後席を備えたダブルキャブの4WDのみで、売れ筋になるZグレードの価格は407万2000円に達しますが、2023年には1か月平均の登録台数が約1000台でした。

トヨタのスポーツカーであるGR86と同程度の台数で、数としては多くないですが、ピックアップトラックを好むユーザーもいることが分かります。そのため、今度は三菱でもピックアップトラックのトライトンの輸入販売が再開されることとなりました。

トヨタからはハイラックスに次ぐピックアップトラックの導入も?

トヨタでは、ピックアップトラックをさらに強化する可能性も高いです。

ジャパンモビリティショー2023には、ピックアップトラックのコンセプトモデルとして「IMVゼロ」が参考出品されました。

このピックアップトラックは、PTトヨタアストラモーター(トヨタのインドネシア法人)が「ランガ・コンセプト」の名称で既に公開しているモデルです。

IMVゼロの特徴は、荷台の部分を中心に、さまざまなカスタマイズができることです。

もともとトラックは、用途に応じて荷台を造り替えることが多く、IMVゼロもそのニーズに低価格で対応できるようにしました。荷台の部分が平らな板状になっているフラットベッド仕様が基本となります。

開発者は以下のように述べました。「IMVゼロは、各地域のニーズに合わせて、自由自在に作っていただけるベース車です。ボディと架装部分をボルトとナットで接続可能にしています。フラットベッド以外に、ボディの後部がシャシーのみになる仕様も販売できます」。

トヨタ IMVゼロの外観(エクステリア)

IMVゼロの外観(エクステリア)は、シンプルな直線基調が特徴です。

丸みのあるデザインにすると、荷台に架装した時に外観の見栄えが悪化する心配もありますが、IMVゼロの角張った形状であれば親和性が高いです。

荷台の上にどのような架装を施しても、視覚的なバランスを整えられるでしょう。

シャシーのベースとなるのはハイラックスです。

耐久性の高いラダー(ハシゴ状の)フレームに、エンジン、サスペンション、ボディ、荷台などを架装しており、ホイールベースの3,085mmも国内で売られるダブルキャブのハイラックスと等しいです。

足まわりなどの基本設計もハイラックスと共通化されています。

トヨタ IMVゼロのボディサイズ

IMVゼロのボディサイズは、全長が5,300mm、全幅が1,785mm、全高が1,740mmです。全長はハイラックスに近いですが、全幅は70mm狭く、街中でも運転しやすいように配慮されています。

トヨタ IMVゼロのエンジン

IMVゼロのエンジンは未定です。

日本で売られるハイラックスは直列4気筒2.4Lのディーゼルターボですが、IMVゼロでは2Lのガソリンが搭載される可能性もあります。

海外のハイラックスには、複数のエンジンが用意されるからです。駆動方式も安価な2WDがあります。

そして日本版ハイラックスでは、ディーゼルターボエンジン、4WDシステム、後席を備えたダブルキャブのボディ、充実した装備が採用されているため、Zグレードの車両重量は2100kgに達します。

しかしIMVゼロは、開発者によると「1200kgくらいに収まります」とのことです。

IMVゼロは架装することを前提にしていることから、ハイラックスに比べるとかなり軽量に作られています。

ボンネットを備えたピックアップトラックは、ハイラックスを見ても分かる通り、独特のカッコ良さがあります。

IMVゼロは、そこに加えて、ボディを架装する時の使い勝手も向上させました。ジャパンモビリティショー2023にも、移動販売車のようにアレンジされたタイプが出展されていました。

IMVゼロはキャンピングカーとしての利用も考えられる!

ここまで紹介してきた通り、IMVゼロは、架装を前提としたビジネスでの使用が想定されています。それ以外に、ビジネスから離れた個人ユーザーの用途では、キャンピングカーへの架装が考えられます。

トヨタ ハイエースなどのバンをベースにしたキャンピングカーが一般的ですが、ハイラックスのように、ピックアップトラックをベースにしたキャンピングカーも見られます。

IMVゼロの架装を前提にしたフラットベッド、あるいは後部がシャシーになったベース車両が供給できれば、キャンピングカーの車両価格も安く抑えることが可能です。

つまりIMVゼロは、ビジネスからパーソナルユースまで、クルマを活用したいユーザーにとって最適なツールになるでしょう。

IMVゼロの予想価格は220万円程度!

IMVゼロが市販化されたときの価格は未定ですが、直列4気筒2Lエンジンを搭載した2WDのベーシックグレードが220万円前後で設定されるとユーザーとしては購入しやすいです。

ちなみにキャンピングカーのベースにも利用されているトヨタ タウンエーストラックは、インドネシアにあるダイハツの工場が生産するグランマックストラックのOEM車です。価格は、直列4気筒1.5Lエンジンを搭載するDX・Xエディション・2WDで187万5000円(4速AT)です。

商用利用として考えられるライバル車としてはトヨタ ダイナが挙げられます。ダイナはミドルサイズのトラックで、直列4気筒2Lガソリンエンジンを搭載するシングルキャブ・2WDの6速AT仕様が295万4000円、5速MTが276万9000円としています。

他の似たようなモデルと比較すると、IMVゼロのベーシックグレードの価格が220万円であれば、トヨタが用意するトラックのラインナップの中でも妥当な水準に収まり、今までとは違う新しいクルマの使い方、楽しみ方を提案できるでしょう。

未知の可能性に、大いに期待したいです。

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【筆者:渡辺 陽一郎 カメラマン:佐藤 正巳/島村 栄二/茂呂 幸正/和田 清志】

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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