トヨタ 新型ハイエース 新型車解説|誕生50周年の人気1BOXがマイナーチェンジ! 改良ポイントを徹底評価(1/2)

世界約150か国で愛される人気1BOX“ハイエース”

2017年11月22日にマイナーチェンジが発表されたトヨタの人気1BOXバン・ワゴン”ハイエース/レジアスエース”。すでに200系と呼ばれる現行モデルの登場から13年が経過しているが、未だに市場では高い人気を誇っており、昨年6月以来の改良と相成った。

同日、MEGA WEB(東京都江東区)で開催された報道向け「新型ハイエース発表」イベントでは、トヨタ自動車の野村淳チーフエンジニアが登壇。世界約150ヶ国で累計633万台(レジアスエース31万台を含む)を販売するワンボックスバンのハイエースが、多くのユーザーに支持されていることをアピールし、海外での活躍についても触れられた。

>>“ハイエース”のニューモデルをフォトギャラリーで見る[画像198枚]

2.8L新ターボディーゼル搭載に加えトヨタセーフティセンスPを標準化

ついにトヨタセーフティセンスP標準装備、ただしACCは未装着

今回の一部改良でのトピックは大きく分けて2つ。すでに多くのトヨタ車に採用されている衝突回避支援パッケージの「Toyota Safety Sense P」(トヨタセーフティセンスP)を標準装備したことと、ディーゼルモデルの搭載エンジンが1GD-FTV型エンジンに換装され、組み合わされるミッションも6速ATとなったことだ。

トヨタセーフティセンスPの衝突被害軽減ブレーキについては、ライバル車種となる日産 NV350キャラバンがすでに2016年1月のマイナーチェンジで採用しており後発となるものの、車線はみ出しアラートのレーンディパーチャーアラートやオートマチックハイビームの機能も追加されており、ライバル車を上回る性能を手にしている。

惜しむらくはブレーキ制御付レーダークルーズコントロール(ACC)の機能が省かれてしまっていること。働くクルマだからこそ、仕事終わりの辛い高速道路の渋滞などで力を発揮するレーダークルーズコントロールが欲しいと思うユーザーは多いと思うが、2004年デビューのハイエースには技術的に装着することが難しく、苦渋の決断だったようだ。

盗難被害の多いハイエースだからこそ・・・盗難防止装置が全車標準搭載に

また、車両の安定性を確保するVSC(横滑り防止機能)とTRC(トラクションコントロール)や、上り坂での発進時に車両のずり落ちを一定時間抑えるヒルスタートアシストコントロールを標準装備。

さらに盗難被害が続発しているハイエースだからこそマストとも言えるオートアラーム(盗難防止装置)も全車標準装備となっているのも嬉しいポイントと言えるだろう。

トヨタ商用車初、尿素SCRシステム採用の1GD-FTV型2.8リッターターボディーゼルエンジンを新搭載

搭載エンジンはガソリン車については据え置きだが、ディーゼル車はすでにランドクルーザープラドにも搭載されている1GD-FTV型エンジンとなった。このエンジンはトヨタ初の尿素SCRシステムを採用し、大気汚染の原因の一つと言われるNOx(窒素酸化物)を最大99%浄化。EURO6ならびに平成22年(ポスト新長期)排出ガス規制などに対応しているクリーンディーゼルエンジンとなっている。

ただ、従来のハイエースのディーゼルとは異なり、一定の走行距離を目安(およそ5000km~7500kmを想定)に尿素水溶液(AdBlue)の補充が必要となるため、従来のユーザーが買い替え時に戸惑わないかが気になるところ。

なお、ランドクルーザープラドに比べて最大トルクが大幅に抑えられている(プラドの450N・mに対しハイエースは300N・m)原因は、主に駆動系の耐久性にあるとのこと。特に荷室のスペースを確保するため、デフを必要最低限の小さなサイズにしているための措置ということで、購入後にパワーアップをしたくなる気持ちは分からなくもないが、その辺りを充分考慮していただきたい。

ちょっと小ネタを・・・

他には、ハイエースワゴンにベージュメタリックとラグジュアリーパールパールトーニングが新色として追加となっている。その代わりにノーブルパールトーニングIIがカタログ落ちしてしまったため、「ハイエースに2JZ」というネタができなくなってしまったことは残念至極である(ノーブルパールトーニングIIのカラーコードが2JZだった)。

>>[2ページ目]トヨタ ハイエース デビュー50周年を記念し特別仕様車やイベントも盛り沢山

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小鮒 康一
筆者小鮒 康一

1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後に急転直下でフリーランスライターへ。国産旧車に造詣が深いが、実は現行車に関してもアンテナを張り続けている。また、過去に中古車販売店に勤務していた経験を活かし、中古車系の媒体でも活動中。最近では「モテない自動車マニア」の称号も獲得。記事一覧を見る

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