【2023年】トヨタ 新型クラウンスポーツの予想価格は570万円〜? 新型クラウンセダンのボディサイズや発売時期など最新情報をお届け

  • 筆者: 渡辺 陽一郎
  • カメラマン:堤 晋一/島村 栄二/MOTA編集部
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トヨタは2022年7月に16代目となる新型クラウンの4つのボディタイプを発表しました。すでに発売されている新型クラウンクロスオーバーを合わせ、2024年までには4タイプがすべて出そろいます。

今回は今年登場予定の新型クラウンスポーツと新型クラウンセダンの価格やボディサイズ、発売時期などについてカーライフ・ジャーナリストの渡辺陽一郎さんが解説します。

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  1. クラウンを存続させるベくSUVを軸にした4つのバリエーションを設定
  2. 新型クラウンスポーツはハイブリッドとPHEV(プラグインハイブリッド)を設定
  3. 新型クラウンセダンはハイブリッドと燃料電池車を設定

クラウンを存続させるベくSUVを軸にした4つのバリエーションを設定

この数年間に実施されたフルモデルチェンジで、最も異色だったのが新型クラウンです。従来型は4ドアセダンでしたが、2022年7月に発表された現行型は、独立したトランクスペースを備えるセダンボディながらも外観をSUV風に仕上げました。

車名はクラウンクロスオーバーで、2022年10月頃から納車が本格的に開始されています。

そして2022年7月には、新型クラウンクロスオーバー以外にも、SUVのクラウンスポーツとクラウンエステート、クラウンセダンという3種類のバリエーションが発表されました。

このように新型クラウンをシリーズ化した背景には「クラウンを絶対に残したい」というトヨタの強い思いがあります。

クラウンの2021年における登録台数は、1990年の10分の1でした。コロナ禍の影響もあり、1990年に比べて売れ行きが下がるのは当然ですが、当時の10%という落ち込み方は激しいです。

ここまで売れ行きが下がると、クラウンを廃止する方法もありましたが、初代モデルを1955年に発売したトヨタの基幹車種です。廃止はせずに、存続させる判断を下しました。

そこで新型クラウンを売れ筋カテゴリーのSUVに変更して、クロスオーバーのほかにスポーツやエステートも設定します。さらにセダンまでそろえれば、相応に販売されて車種の廃止も避けられるでしょう。

そして2022年7月の時点で、スポーツ/エステート/セダンを「これから1年半の期間で、順次、世の中に送り出して参ります」としていました。

2022年7月から数えて1年半、2024年までには3タイプがすべて出そろいます。2023年4月12日に、トヨタから新たな発表があり、クラウンシリーズが少し具体的に示されました。

ここでは2023年の秋に発売される、クラウンスポーツとクラウンセダンについて述べましょう。

新型クラウンスポーツはハイブリッドとPHEV(プラグインハイブリッド)を設定

全長4710mmで新型クラウンクロスオーバーより短い

まず新型クラウンスポーツのボディサイズは、全長が4710mm、全幅は1880mm、全高は1560mmで、ホイールベース(前輪と後輪の間隔)は2770mmです。現在販売されている新型クラウンクロスオーバーに比べると、全長は220mm短く、全幅は逆に40mmワイドです。全高は20mmほど高くなります。

全長

全幅

全高

定員

クラウンスポーツ

4710mm

1880mm

1560mm

5人

駆動方式は、新型クラウンクロスオーバーと同じく、前輪駆動をベースにした4WDです。パワーユニットは、ハイブリッドとPHEV(充電可能なプラグインハイブリッド)をそろえます。タイヤサイズは21インチと発表されました。

PHEVはパワフルな2.5Lエンジンがベースとなりそうだ

PHEVは2.5Lエンジンがベースで、レクサスのRXやNX、トヨタ ハリアーやRAV4に採用されるタイプと基本的に同じです。

新型クラウンスポーツの場合は、レクサスと同じくプレミアムガソリンを使って、動力性能に余裕を持たせる可能性が高いでしょう。エンジンとモーター駆動を組み合わせたシステム最高出力は、300馬力を上まわります。

ハイブリッドの詳細は、トヨタは説明していませんが、新型クラウンクロスオーバーRSの2.4Lターボ+ハイブリッドは必ず搭載するでしょう。

新型クラウンスポーツの価格は570万円〜と予想!

車名がクラウンスポーツで、パワフルなハイブリッドが求められるからです。その上で、燃費の優れた価格の割安な2.5Lハイブリッドを用意する可能性もあります。

新型クラウンスポーツの価格は、2.4Lターボ+ハイブリッドが570〜600万円でしょう。

同じパワーユニットを搭載するセダンボディの新型クラウンクロスオーバーが605〜640万円ですから、サイズがコンパクトな新型クラウンスポーツは、少し安く設定すると思われます。

PHEVは、ハリアーが4WDシステムを併用して620万円に設定しています。レクサス NX450h+バージョンLは729万5000円です。

この価格分布も考慮すると、新型クラウンスポーツ PHEVは650〜670万円になりそうです。

以上のように新型クラウンスポーツは、ボディがコンパクトで一般的なSUVの形状ですから、価格はクロスオーバーに比べて少し割安になるでしょう。

トヨタ車同士のSUV覇権争いが加速しそうだ

ただしハリアーはトヨタにとって大切な車種ですから、追加された新型クラウンスポーツと競争するのは避けたいです。そうなるとトヨタのミドルサイズSUVの価格分布は、最も安価な車種がRAV4で、その上に位置するのがハリアー。

さらに新型クラウンスポーツ、若干価格が高まって新型クラウンクロスオーバーと続きます。

「クラウン」の車名を残すため、トヨタは膨大なSUVをそろえることになり、ユーザーが迷わないように整理するのが難しそうです。

なお新型クラウンスポーツのハイブリッドは2023年秋の登場ですが、PHEVは冬になりそうです。このあたりの発売時期を販売店に尋ねると、以下のように返答されました。

2023年8月ごろから予約受注が開始する見込み

「2023年4月中旬時点で、メーカーから正確な発売時期は聞いていません。従って予想ですが、2023年8月ごろには、価格を明らかにして予約受注が始まるでしょう。9月に入って発売という段取りだと思います」。

新型クラウンセダンはハイブリッドと燃料電池車を設定

後輪駆動で全長5000mm超の大柄なセダン

2023年中には、前述の通り、新型クラウンスポーツに加えて新型クラウンセダンも発売されます。このプラットフォームは、新型クラウンクロスオーバーなどのSUVに使われる前輪駆動ベースのタイプとは根本的に異なります。

従来のクラウンセダンと同じく後輪駆動で、前輪がフロントウィンドウから離れて前寄りに設置されています。

そのためにボンネットが長く、ホイールベースも3000mmに達します。全長も5030mmで、全幅は1890mmですから、かなり大柄なセダンです。

全長

全幅

全高

定員

クラウンセダン

5030mm

1890mm

1470mm

5人

パワーユニットは、ハイブリッドと燃料電池です。燃料電池については、トヨタ MIRAIのクラウン版といった内容でしょう。また後輪駆動のセダンは、今ではスペシャルティカーですから、ハイブリッドは2.4Lターボをベースにしたタイプが相応しいです。

ただし新型クラウンセダンを開発するなら、法人や営業車など、従来型からの乗り替え需要も継承したいです。そこも考えると、ベーシックで価格を割安に抑えた2.5Lハイブリッドも考えられます。

このように新型クラウンは、2024年に登場する新型クラウンエステートを含め、これから3種類の新しいタイプを加えます。

そこには従来型のユーザーに対応したセダンも含まれるため、今後のクラウンは、上級車市場で強い存在感を放つことになるでしょう。

【筆者:渡辺 陽一郎 カメラマン:堤 晋一/島村 栄二/MOTA編集部】

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筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

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