トヨタ プリウスC(「アクア」北米仕様) 海外試乗レポート/川端由美(1/3)
- 筆者: 川端 由美
- カメラマン:ケニー中嶋/トヨタ自動車 取材協力:カリフォルニア州政府観光局
カリフォルニアで「トヨタ プリウスC」を走らせてみたい!
カリフォルニアの海沿いを走る眺めのいい道を走ってみたい。そう思い始めたのは、もうだいぶ前のことだ。アメリカではルート66と並ぶ人気のドライブ・ルートで、道沿いには雰囲気のあるホテルや可愛らしい街が点在している。
サンフランシスコの埠頭で美味しいクラムチャウダーとカキを食べて、モントレーでアシカを見て、サンタモニカでショッピングをして……とそんな風に行きたいところを書き留めたノートが色褪せてしまう前に、旅に出ることを決めた。
旅のスタートは、ロハスなライフスタイルを持つ人たちが多いことで知られるサンフランシスコ。そこから海沿いのPCH1(パシフィック・オーシャン・ハイウェイ1)を走って、サンディエゴまでカリフォルニア州を縦断する計画だ。
パートナーに選んだのは、「TOYOTA Prius C(トヨタ プリウス・シー)」。日本では「アクア」の名を持つ、コンパクト・ハイブリッドである。ロハス、オーガニック、エコといったことに感心を持つ人が多いカリフォルニア州を縦断するのにはぴったりの選択に思えた。
空力ボディを造り慣れたトヨタらしい巧みなデザイン
サンフランシスコの埠頭で、オーガニック・コーヒーとカップケーキの軽い朝食を採ってから、太平洋に向かってステアリングを切る。ヴィッツと共有する部品が多いとはいえ、デザインはプリウスCのほうがすっきりとしてまとまりがいい。プリウスよりさらに低燃費を目指して、空力を意識したデザインが与えられている。
とはいえ、機能重視だけに重点をおいたスタイリングには見えない点に、この手の”空力ボディ”を作りなれたトヨタの手腕が見え隠れする。
真横から見たスタイリングが円錐形になる空力デザインではあるものの、ボンネット上の膨らみをボンネットの両サイドでいったん絞って、そこからルーフとサイドにわかれて連続するラインが滑らかに描かれている。ウィンドウの上下幅を狭め、逆Rのえぐれた面を与えることでスポーティなサイドビューが生まれた。またウィンドウの後端を鋭角にデザインし、Cピラーへつなぐことで俊敏な印象を増している。
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