トヨタ 86(ハチロク) 試乗レポート/松田秀士(1/3)
- 筆者: 松田 秀士
- カメラマン:茂呂幸正
トヨタ 86(ハチロク)を先行試乗! ついに86がベールを脱ぐ!!
2009年の東京モーターショーでFT-86コンセプトとして登場し、話題となったモデル、トヨタ 86(ハチロク)。ついにその市販予定モデルに近い、86プロトタイプモデルに乗る機会がやってきた。
トヨタが86をデザインするにあたり、名車トヨタ2000GTを振り向くように見て進められたという。
しかし、決して真似ることもなくそのラインの美しいイメージを引き継ぎたかったようだ。どことなくスープラを思い出さないわけでもないが、全体的に低く厚みをおさえているフォルムがコンパクトながらも幅広い落ち着きを感じさせる。個人的には、夕暮れにライトを点灯したリアビューがフェラーリのように見えて心を惹きつけるものだった。
ところで、水平対向エンジン&FRというレイアウトはトヨタの伝統のパッケージであったことをご存じだろうか。
実は、トヨタS800が水平対向2気筒FRというレイアウトを採用していたのだ。そしてこのS800以降水平対向エンジンとFRという組み合わせは世界中どこにも存在していなかったのだ。そう聞かされて、ますますそのハンドリングに興味がわいてきた。
トヨタS800の伝統を継承しているということには気付かなかったが、86の名を引き継いだこのニューモデルがFRという駆動方式を採用したことは容易に想像がついたことだ。
搭載されるエンジンは水平対向4気筒。86はトヨタとスバル(富士重工業株式会社)との共同開発モデルである。
エンジンはトヨタとスバルが共同開発した2.0DOHCのスクエア水平対向エンジンだ。スクエアとはボアとストロークが同サイズのエンジンのことを言い、トヨタの歴代スポーツカーに搭載された2.0Lエンジンがこのスクエア方式を採用してきたのだという。
水平対向エンジンはスバルの十八番だが、スペックに関するオファーがトヨタ側からあったと見てよいだろう。ちなみにシリンダーヘッドはトヨタが、ブロック以下腰下はスバルが開発したとのこと。
さらに、このエンジンには高出力と環境性能を考慮してトヨタの最新直噴技術D-4Sが組み合わされている。このシステムは気筒内への直噴とそれ以前のポート噴射を使い分ける。そのためツインのインジェクターを装備しているのだ。
トップエンドのエンジン回転数はほぼ7500rpm。データによると7000rpmで200psを発生している。最大トルクは205Nmを6600rpmで発生する。
スペックだけを見ると高回転型エンジンと想像しがちだが、低回転域でのアクセルにリアルに反応するピックアップ、中回転での粘り強さ、それらがとてもフラットなトルク特性であることが印象的。
7000rpmあたりまでは気持ちよく上昇するが、さすがに7000rpmを過ぎたあたりから多少テンションが落ちる。全体にパワフルとはいえないが、どの回転域でも振動感が少なくスムーズに回るというフィーリング。
さらに、「こだわったんだろうな」と感じさせるのが排気音。低音から割れるような力強さを感じさせ、ドライビングを楽しくさせてくれるものだ。
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