トヨタ 86(ハチロク) 試乗レポート/松田秀士(3/3)
- 筆者: 松田 秀士
- カメラマン:茂呂幸正
誰でもドリフトが楽しめるようなクルマを目指した!
フロントの粘るような追従性に対してリアサスペンションはしっかりと固められている。フロントはストラット式、リアはダブルウイッシュボーン式。前後ストラット式を採用するポルシェ・ケイマンと比べたら、明らかにリアは高級な足だ。
そのリアの性能に注目した。コーナーリングではどちらかというとリアを中心にノーズが沈んでロールする姿勢を取る。開発者である多田主査のこんな言葉がネットで報じられていたことを思い出した。
「ゴルフのスコアで100を切るぐらいの人であれば、誰でもドリフトが楽しめるようなクルマにしたい」ちなみに私は100を切ったことがない。
ドリフトが出来る出来ないに係わらず、FRの魅力は右足(アクセル)でリアセクションをコントロールできる楽しさである。そこに、このダブルウイッシュボーンのサスペンションを奢り、スライドとグリップの境界を幅広にしたといえる。
フロントミッドともいえる位置にエンジンをマウントできたこともしかりだが、86は重心高が460mmとかなり低い。これは名だたる欧州スポーツカーと比較しても20mm前後低重心な値なのだ。
しかも、最低地上高は他のトヨタ車と変わらない130mmをキープしている。欧州スポーツカーの最低地上高は90mm前後。
シートに座ったままドアを開ければ、そのまま地面に下ろした手で煙草の火が消せるほどシート位置も低くしたいという。もし、アフターパーツのローダウンサスペンションを投入すれば、驚異的な低重心スポーツに変身することが考えられる。
タイヤは敢えて専用開発を行わず、プリウス用の17インチのエコタイヤが採用されている。これは、専用開発することでタイヤに頼る性能維持を避け、購入したオーナーが自ら自由にタイヤやホイールを選んでほしいという多田主査の願いから。
ステアリングにもエアバッグ以外余計な操作スイッチは付いておらず、慣性重量の軽減と、オーナーが自由に交換しやすいようになっている。
基本はしっかりとしたクルマ作りを行い、その後はアフターマーケットにゆだねてオーナーやショップともども86を盛り上げてほしいのだ。ちょうどこの図は過去のAE86ともかぶる。
クルマ好きの復活なるか?発売が待ち遠しいモデルだ。
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