あれ、ハイブリッドじゃなくて、プラグイン!? スバルXVに「プラグインハイブリッド」登場
- 筆者: 桃田 健史
- カメラマン:桃田 健史
「EVS31」にXV プラグインハイブリッドがサプライズ出展
台風24号が通過し、台風一過の青空となった神戸ポートアイランド。
EVや燃料電池に関する国際会議「EVS31」(2018年9月30日~10月3日)は、台風の影響で初日のプログラムをすべてキャンセル。予定を大幅に変更し、10月1日の午前8時半からオープニングセレモニーと基調講演が始まった。
その後、午前10時過ぎに展示会場入口で、神戸市長らによるテープカット。会場内に入ると、トヨタ、ホンダ、日産、スズキ、マツダなど自動車メーカーのブースが並んでいた。
なんの気なしにスバルのブースを覗くと、以前から何度も顔を合わせている、商品企画本部・プロジェクトジェネラルマネージャー(PGM)の井上正彦氏がいた。ブース内には2台のスバルブルーのクルマ。
お互いに「元気ですかぁ」とニコニコ挨拶した時、筆者はブース内の「異変」にまったく気が付かなかった。
2台のうちの1台は、フォレスター e-BOXER。先日、スバルが川崎臨港地域で商船三井と協力して開催した自動車運搬専用船の見学の際、併催された試乗会でフォレスター e-BOXERを横浜みなとみらいまでドライブした。試乗の際、XVにもe-BOXER搭載モデル「アドバンス」が登場することが明らかになり、関連資料が配布された。
今回の展示ブースで、フォレスターの隣に、ラグーンブルーのXVがいたが、その「アドバンス」だとばかり思っていた。ところが、よくよく見ると「あれ!!」ということになった。
XV プラグインハイブリッドはトヨタとの完全協業によって実現
井上PGMは「やっと気が付きましたか」と、したり顔。 車両の左後方の充電口から普通充電器に向かって充電ケーブルが見えるではないか!
そう、このクルマはプラグインハイブリッド車なのだ。
車両前方に置かれた、車両スペックシートには、英文で「スバル プラグインハイブリッド(プロトタイプ)」と書かれている。
全長4465mm×全幅1800mm×全高1575mm、エンジン形式名称はFB20。排気量1995ccの水平対向4気筒で、搭載電池はリチウムイオン二次電池だ。
なんと! スバル初の2モーターハイブリッド車
さらに、フォレスターとXVの中間に、トランスミッションのカットモデルがある。
よくみると、2つのモーター/ジェネレーターがあるではないか。e-BOXERは1モーター形式であり、スバルとして2モーターハイブリッド車は史上初となる。
井上PGMに詳しく聞いたところ、プラグインハイブリッド向けとしてトヨタから技術提供を受けたという。具体的には、2つのモーター/ジェネレーターはトヨタがTHS (トヨタハイブリッドシステム)で使用しているもので、それ以外の部品はスバルの専用品だ。また、車両後部に搭載するDC/DCコンバーターやオンボード充電器などもトヨタからの提供を受けている。
さらに言えば、プラグインハイブリッドの基本設計についてスバルとトヨタが協議をして、製造についてはトヨタが行い、トヨタのモーター/ジェネレーターとスバルのギア機構を群馬県太田市内のスバル工場で組み付ける流れだ。
搭載するリチウムイオン二次電池の容量は今回未公開だが、「10kwh前後では?」という筆者の問いに、井上PGMはニコニコ顔を見せた。
量産は北米優先。日本での発売は?
今回の展示車両、プロトタイプを称しているが「ほぼ量産」という仕上がりだ。車両後部にあるエンブレムを見ると、「クロストレック・プラグインハイブリッド」の文字。クロストレックとはXVの北米仕様だ。同車両は左ハンドル車である。
井上PGMは「ホイールも専用品です」と指摘するなど、北米仕様の量産が決定していることを事実上、認めた。
アメリカではカリフォルニア州のゼロエミッションビークル規制法(ZEV法)や、連邦政府による企業別平均燃費(CAFE)をクリアするため、スバルとして電動車の市場導入は必須である。
気になる日本での発売について、井上PGMは最後まで口を割らなかった。
ただし、乗り心地については「まるでクルーザーのようで快適。スバルグローバルプラットフォーム(SGP)の良さを改めて実感しました」とご満悦だ。車両総重量としては、フォレスターe-BOXERより若干重いという。
「それじゃ、フォレスターにもプラグインハイブリッド車が出るということですか?」との問いにも明確な答えはなかったが、スバルの各モデルがe-BOXERを経て順次、プラグインハイブリッド化されることは、今回の出展内容を見れば明らかだ。
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