【試乗】スバル レヴォーグ イラスト試乗レポート/遠藤イヅル(1/3)
- 筆者: 遠藤 イヅル
- カメラマン:オートックワン編集部 イラスト:遠藤イヅル
国内専用車がうまれたワケ
スバルといえばツーリングワゴン。その人気と印象を不動のものにしたのが、1989年に登場のレガシィ。それまでの日本でのステーションワゴン車に対する「バンモデルの延長」というイメージを一気に払拭した立役者です。
そのレガシィも、北米での人気を受けて5代目ではワールドワイド化をより押し進め、ボディサイズが一段と大型化しました。
ヒトも荷物もたくさん載せて走りたいワゴン車だけに、より広い室内空間のほうがありがたいのも確かですが、いっぽうで「かつてのレガシィのサイズ」のスバルが欲しいという声も国内市場からあがっていました。そこで新たに開発されたのが日本専用車「レヴォーグ」です。
「スバルのステーションワゴン」のスタイルを持つレヴォーグ。名前にレオーネ、レガシィと続く「LE(レ)」を持つのも血統を感じます。
メカニズムはもちろんフラット4エンジンにAWDというスバル伝統のもの。1.6リッターという排気量からも、かつての「レオーネワゴン」(懐かしい!)を想像させます。まさにレヴォーグは全身でスバルらしさを発散する、ツーリングワゴン・レジェンドを引き継いだ一台です。
ミニバン、エコカーが全盛のこの時代、人気が弱ってしまっているステーションワゴンというボディ形態、そしてエアスクープが開いているボンネットを持つ「高性能を主張する」クルマの登場はむしろエポック。でもだからこそレヴォーグはスバルらしい存在感が光るのです。そして地道な設計、凝ったメカニズムというスバルの良心も、もちろんきちんと備えています。
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