HV戦線はさらに加熱! スバルとマツダがハイブリッド市場本格参戦!(1/2)
- 筆者: 清水 和夫
トヨタとホンダの第一次ハイブリッド戦争はトヨタの勝利
昨今はカンパニーカーとしてもプリウスを選ぶ企業が増えてきた。燃費がよくて、走りは“電気自動車(EV)風”なので、ガソリン車との差別化ができている。プリウスが売れる理由やプリウス以外のトヨタのハイブリッド車に人気が集まる理由はよく理解できる。
余談だが、トヨタとホンダの第一次ハイブリッド戦争はトヨタが勝った。その理由は単純だ。実はユーザーがこだわったのは燃費だけでなく、EVっぽく走れる2モーターのトヨタの方が未来感があったからだ。数値でクルマを考えるエンジニアにはない視点だ。
このようにハイブリッド市場で圧倒的存在感を示すトヨタだが、近年の販売の数字だけを見ると、他のメーカーの経営者は「ハイブリッドを作らないと売れないのでは」と恐怖を感じるようになった。
排ガス規制が厳しいアメリカのカリフォルニア州ではさらに、電気駆動車に注目が集まっているので、アメリカビジネスにも影響する。
スバルは独自開発の1モーターハイブリッドを実現
そんな背景もあって、トヨタ以外の国内メーカーもこれから続々とハイブリッド車を投入する見込みだ。スバルはコンパクトSUVのXVや、ハッチバックのインプレッサスポーツにハイブリッドをラインアップした。
トヨタのハイブリッドシステムTHSを利用したのかと考える人もいるが、縦置きエンジン+CVT(チェーン型)のトランスミッションを持つので、トヨタ方式はまったく使えない。
スバルは独自に開発した10kWのコンパクトなモーターをCVTに内蔵して、1モーターハイブリッドを実現し、アイドルストップはごく自然に行われる。
バッテリーはニッケル水素。スバルはEVのR1eを手掛けた経験があり、バッテリーやモーター技術は決して不得意な領域ではない。プラグインハイブリッド(PHEV)化への道筋も探っている。スバルのハイブリッド戦略は始まったばかりだ。
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