HV戦線はさらに加熱! スバルとマツダがハイブリッド市場本格参戦!(2/2)
- 筆者: 清水 和夫
スバル吉永社長は「EVを開発する」と語るが…
スバルにとっての懸念材料はアメリカ市場への対応である。カリフォルニア州ではトヨタやGMなどの大手メーカーに対して排出ガスゼロの車を一定比率で販売することを義務づける通称「ZEV(ゼロエミッションビークル)法」を施行している。
2018年ころからZEV法が強化され、スバルも同法の対象になる見込みだ。カリフォルニア州だけでなく、ZEV法を批准する10州も同様に規制が強化される。アメリカビジネスが好調なスバルにとって、このZEV法の対応は避けて通れない課題となりそうだ。
吉永社長は「EVを開発する」とメディアに語っているが、最近の事情では航続距離が少ないEVではスバルブランドと合わない。トヨタグループの強みを生かして水素燃料電池車も考えているのではないだろうか。
マツダはトヨタのTHSを組み合わせたHVを投入
マツダもスバルと同じ悩みを抱えている。カリフォルニア州でビジネスを成長させていくためにはZEV法対策が必須である。
マツダは水素ロータリーを使ったレンジエクステンダー型EVをプロトタイプで開発していた実績はあるものの、量産車のハイブリッド車の実績はない。
しかし、一昨年の秋に登場したアクセラ・セダンには、ついにフルハイブリッドが登場した。2リッターのスカイアクティブテクノロジーのガソリンエンジンにトヨタのTHSを組み合わせた。
しかも、アクセラにはBMW 3シリーズと同じように、ディーゼルエンジンとガソリンエンジンも用意されるので、ハイブリッドを含めた3つのパワートレーンが出揃ったのだ。
どのエンジンに、どのようなキャラクターを与えるのか、マツダの手腕が問われている。
EV走行の航続距離がPHEV成功の鍵を握る
ホンダは2モーターのフルハイブリッドのアコードを発売したが、法人リース限定でPHEVも登場している。フルハイブリッドのアコードはトヨタのTHS以上にEV風に走ることができるので、PHEVとの差別化は難しい。走りながら充電するだけで充分ではないかと思った。
実はプリウスとプラグイン・プリウスに対しても同じ印象を受けている。つまり、フルハイブリッドの場合は、EV風の新しい乗り味を持っているので、PHEVである理由が弱い。
そこで期待されるのがPHEVのEVとしての航続距離だ。四代目プリウスは最初からPHEVを視野に入れて開発されているらしいが、EV走行の距離をどこまで伸ばせるのか。PHEV成功のカギを握っている。
ハイブリッドの成功は最終的にはユーザーが感じる商品の価値だ。燃費だけでなく、クルマとして使ったときの利便性や快適性がポイントだろう。
その意味ではドイツメーカーが進めている1モーターPHEVと水素燃料電池車が台風の目になりそうだ。
[Text:清水和夫]
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