マツダ RX-8の元はコレ!当時の親会社フォードの無理難題に応えたのがコンセプトカー RX-EVOLVだ
- 筆者: MOTA編集部
マツダのRX-EVOLVは、1999年に行われた第33回東京モーターショーにて発表された4シータースポーツカーのコンセプトモデルだ。RXの名はマツダ独自のロータリーエンジン搭載を表している。大人4人が乗れる空間を確保しつつ、ロータリーエンジンがもたらすピュアなドライビングを両立。コンセプトカー発表から4年後の2003年にマツダ RX-8として市販された。今回は、最後のロータリーエンジン搭載モデルとなったRX-8の元祖、RX-EVOLVを紹介しよう。
新開発のロータリーエンジン「RENESIS」を搭載した新世代スポーツカー
マツダ RX-EVOLV(エボルブ)は、「センスの良い」「創意に富む」「はつらつとした」と表わされるマツダブランドのイメージを具現化した、新しい4シータースポーツのコンセプトカーだ。
エンジンには新開発のコンパクトなロータリーエンジン「RENESIS(レネシス)」を採用。また、RX-7とほぼ同じボディサイズでありながら、大人4人が快適に乗車できる居住空間を確保しつつ、スポーツカー然としたスタイリングを維持している。
大人4人が乗れるスペースを確保しつつスポーティーなスタイルを実現
RX-EVOLVが発表された1999年当時、マツダはフォードの傘下に入っていたため、新たにロータリーエンジンを搭載した新型車の開発にはさまざまな要件が提示されたという。その要件の一つが、2人乗りのスポーツクーペではなく、大人4人が乗れる4ドア車であること。そんな中生まれたのが、真ん中の柱であるBピラーレス観音開きの「フリースタイルドア」なのだ。
コンセプトカーの段階ではもっと“セダン寄り”だった
RX-EVOLVのスタイリングは、クーペのように見える4ドアという点では2003年に市販されたRX-8と同じであるものの、リアドアは大きくよりスポーツセダンに近い。特にリアシート上部の空間が大きく膨らんでおり、RX-8よりリアシートの居住性は良さそうだ。
環境問題をクリアしたロータリースポーツRX-8
1999年は自動車業界にもかかわりが深い「温暖化対策推進法」が施行され、日産とルノーが資本提携を結び、カルロスゴーン氏が日産の社長に就任した年である。
RX-EVOLVに搭載されたロータリーエンジンは、そんな厳しい排出ガス基準をクリアした新世代のロータリーエンジンエンジンで、目標数値として掲げられた出力は、280ps/23.8kgmとかなりパワフルなものだった。
一方、2003年にようやく市販化されたRX-8は、最高出力250ps/8500rpm、最大トルク22.0kgm/5500rpmと最高出力は目標値に届かなかったものの、9000回転からレッドゾーンという高回転まで回る気持ち良さは健在。環境性能と動力性能をバランスさせた、21世紀に相応しいスポーツカーとなった。
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