THE NEXTALK ~次の世界へ~ 横浜ゴム チーフ・マーケティング・プランナー 伊藤 邦彦 インタビュー(4/5)

THE NEXTALK ~次の世界へ~ 横浜ゴム チーフ・マーケティング・プランナー 伊藤 邦彦 インタビュー
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もっと魅力的な、世界のADVANへの挑戦

「自分もADVANが好きで横浜ゴムに入社した口です」と、伊藤邦彦は語る。そして、他のタイヤの商品担当であったころから、同じ商品企画部署の中での、ADVANの取り組みにもどかしさを覚えていたと言う。

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【伊藤邦彦】スポーツ色というのは、タイヤとしてもカッコイイですが、装着するクルマの対象が限定され、せっかくのADVANの波及効果がそれ以上広がりにくいところを、もったいないなぁと感じていたのです。横浜ゴムのカッコイイブランドとして、もっと成長させたい、また、成長シロを残していると思ったのです。

まず海外市場に目を向けました。実は、ADVANは国内専用ブランドで、海外ではAVSの名で展開していました。もちろん、それなりにヨコハマのAVSとしてヨーロッパ市場に浸透していましたから、今からADVANという国内専用の名が海外で通用するのか?という疑問もありました。とくにヨーロッパは、ブランドと言う以上はその伝統を重んじますから。

そこで、海外視察に出かけたのです。現地の代理店は「海外から見ていてもADVANはカッコイイから、それはいい、やろうじゃないか!」という意見でした。また、海外のモーターショーへも出かけ、名だたるスポーツカーに、パイロットスポーツ、ポテンザ、P ZERO(ピーゼロ)といったタイヤが装着されているのを見ると、それがうらやましく、ここにADVANが入れたら、我々の意欲も高まると感じました。

ところが、思わぬところに反対意見の伏兵が現れた。

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【伊藤邦彦】当時の企画本部長の説得が難関でした。しかも、その人が、海外ブランドとしてAVSを導入した当人だったのです。

私は、単にアルファベットの3文字の名前に、ブランド力は得られないと主張しました。AVSは、Advanced Vehicle Systemの頭文字でしたが、その意味を知る人はほとんどいません。対して、ADVANには、前進とか先進といった言葉の意味が人に伝わりやすく、個性を表現し、ブランドを成長させることができると言ったのです。

一方、本部長は、アルファベット3文字ではブランドにならないとお前は言うが、世の中には、TDKとか、IBMとか、多くの人が知っているブランドがあると反論してきました。これに対して、日常的に接する商品であればそれで成り立つかもしれないけれども、3年に一度くらいしか交換されないタイヤで、しかも広告宣伝をたくさんできないような状況では難しいと答えました。

お客様に触れる頻度の少ない商品には、キャラクターが絶対に必要だと。そんな議論を半年ほど繰り返したでしょうか。私が『ADVANブランド戦略プロジェクト』の代表として本部長の意見を部署に持ち帰ると、同僚たちが色々知恵を出してくれました。

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そして同世代の30代の仲間で勝ち取ったプロジェクトでしたね。当時の私は30代半ばで、本部長は経験も豊富な方で、知識と理論がしっかりしていて、説得するのが大変でしたが、それをやることで、私自身のこの企画提案への再確認ができ、確信を持てるようになっていきました。こうしたいきさつを経て、2004年、ついにドバイで新生ADVANのお披露目のグローバル発表会を行うことになります。

新車に貼った新しいADVANのステッカーを私がしみじみ眺めているとき、ふと気付いたら後ろに本部長が立っていて、「伊藤、新しいADVANのロゴ…うむ、カッコイイじゃないか」と言ってくれたのが、今も忘れられません。すっごく嬉しかった。さんざん繰り返してきた議論は、未熟な若手を育てようという本部長の親心だったんです。

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御堀 直嗣
筆者御堀 直嗣

1955年東京出身。自動車ジャーナリスト。玉川大学工学部機械工学科卒業。1978年から1981年にかけてFL500、FJ1600へのレース参戦経験を持つ。現在ではウェブサイトや雑誌を中心に自動車関連の記事を寄稿中。特に技術面のわかりやすい解説には定評がある。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。また現在では電気自動車の普及を考える市民団体「日本EVクラブ」副会長を務める。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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