スズキ キザシ 試乗レポート(1/2)
- 筆者: 松下 宏
- カメラマン:オートックワン編集部
キザシは、スズキが新しいジャンルへの参入を目指したモデル。
東京モーターショーに合わせて日本で販売が開始され、ヨーロッパより先にアメリカで発売された。といっても、国内では受注生産という形での販売で、やや腰が引けている印象もある。これまでになかったジャンルへ新たに投入する新型車であるため、慎重な売り方になったようだ。
スズキはこれまで、乗用車に関してはコンパクトクラスまでのクルマしか作ってこなかったが、今回のキザシはそれを超える格上のモデルとして開発が進められた。商品戦略・経営戦略を考えれば、こうしたモデルを設定するのは必然といえる。
日本の自動車メーカー各社は、いずれも同じような形で徐々に大きなクルマを作るようになって成長を遂げてきたからだ。ボディタイプはオーソドックスな4ドアセダンで、全幅が1,800mmを超えるなど、アッパーミドルクラスに位置するモデルとなる。
搭載エンジンも、直列4気筒2.4リッターの自然吸気DOHCで、この点でも3ナンバー車である。トランスミッションはCVTのみの設定で、駆動方式はFFと電子制御4WDのi-AWDの設定がある。
スズキは過去数年にわたり、世界各地のモーターショーにキザシという名前のコンセプトカーを出品してきた。先進的なイメージの強いコンセプトカーから考えたら、市販車となったキザシの外観デザインはあまりにもオーソドックスかつコンサバティブな印象の強いものになった。
デザインから言っても、パッケージングから言ってもごく普通の4ドアセダンであるからだ。フロント回りのデザインは、メッシュのグリルにスズキのSマークが配置されるなど、最近のスズキの登録車(SX4など)と共通のイメージが付与されている。ひと目でスズキのクルマであることが分かるデザインだ。
ボディサイドを見ると、トランク部分の小さいショートデッキのスタイルが採用されている。このあたりはパッケージングの密度感やスポーティな雰囲気を感じさせる。また、18インチの45タイヤがどっしりした安定感を表現している。
インテリアは運転席回りはもちろん、後席に座っても十分な余裕がある。前席に座ると、全幅の広さから助手席との距離の広さが感じられるし、後席に座ると頭上や膝回りにゆとりの空間が確保されていて、ゆったりくつろげる感じだ。
ただ、ボディの全幅はできれば1,800mmに抑えたかった。国内で使うには、立体駐車場などで1,800mmを基準に制約を受けることがあるからだ。インパネ回りのデザインもオーソドックスなものとされた。
新たに上級車クラスに参入するクルマとしては、もう少しチャレンジングなデザインを採用しても良かったようにも思うが、奇をてらったところのないデザインには特に不満を感じる点はない。
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