軽専用タイヤにもプレミアムの流れ/ブリヂストン「REGNO GR-Leggera」「POTENZA Adrenalin RE003」試乗レポート(2/4)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:佐藤正勝・ブリヂストン
雨天でもわかるその違い、そのプレミアム度
さて、静粛性以外の走りに関する部分では、REGNO GR-Leggeraのエコピアに対する違いについて、ドライブしてあれこれと感じることができた。
開発においては、静粛性能の向上と並んで、どのような技術を盛り込めば接地性を高められるかに鋭意取り組んだとのことだが、その甲斐あってか、雨で濡れた路面での接地感もまったく違うものだった。
エコピアでもレグノでも、タイヤと路面の接地面の面積は大差ないはずのところ、かかる力の分布がより適正にされたレグノでは、あたかも面積が増えたかのようなフィーリングとなっている。
ウェット性能自体もハイレベルだ。これにはシリカの増量やウェット向上ポリマーが最新の技術により配合されていることも効いているはずだ。また、フルブレーキでの停止距離は4%短縮(指数)しているとのことだが、横方向のグリップが高まっていることも、激しい雨の中でドライブするとよくわかる。
力強く、それでいて快適なタイヤ
路面からの入力の受け止め方もだいぶ違って、ギャップを越えたときにも重厚な感じの音がするので、高級感がある。ちょっと大げさだが、乗っているのが軽自動車ではないように感じるほどだ。
レーンチェンジを試すと、ステアリング操作に対して、より切り始めから応答遅れがなく、クルマが即座に向きを変えることと、車体のふらつきが抑えられていることがわかる。
これにはイン側とアウト側でパターンや形状の最適化を図った、「非対称パターン」と、「非対称タイヤ形状」や、大きく負荷がかかったときでも不安定にならないようにサイド部の剛性を強化したという「パワーサイド構造」の効果だろう。
それでいて乗り心地に不快な硬さはなく、振動が瞬時に収束し、ロールも抑えられるなど快適性も向上しており、運動性能の向上とあいまって、よりスムーズに走れるようになる印象だ。
一連のことは、むろん日産 DAYZでも体感できたところだが、より背高で重心高が高く、挙動が大きく出るホンダ N-BOXのほうが、より違いがわかりやすかった。
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