ルノー 新型クロスオーバー「キャプチャー」試乗レポート/藤島知子(2/4)
- 筆者: 藤島 知子
- カメラマン:オートックワン編集部
人の心を捉える大胆な造形にクギ付け
「ルノー キャプチャー」はルノーの新しいデザインコンセプトの第2弾、『Explore(冒険の旅に出る)』をテーマとして生まれたモデル。そのデザインは2013年に登場した4代目ルーテシア同様に、市販車とは思えぬ大胆な造形で描かれている。
大型化したルノーのエンブレムを中心としたフロントフェイスはルーテシアの流れを汲んだ温かみを感じる表情だが、フロントガラスの浅い傾斜、大きな抑揚を与えたボディサイドのパネル、大径ホイールで地面に踏ん張る力強いプロポーションはSUVらしい骨太感に有機的な造形が与えられたもの。最近のルノーはコンセプトカーと市販車のデザインを同じチームが担当しているというのも頷けるところで、人の心を捉えるデザインに並々ならぬ情熱を注ぎこみ、魅力的なモデルを届けたいという意気込みがストレートに伝わってくる。
参りました! ボディカラーの由来ひとつにも情緒的なストーリー
中でも、ボディカラーのコーディネートがウマい。最初の展開は、ホワイト系のイヴォワールにブラック系のノワールエトワール、マロン ショコラにオランジュ ルシヨン、ブルー メディテラネという5色で展開。ゼンと呼ばれるベースグレードは単色のボディカラーとなるが、上級仕様のインテンスはアイボリーもしくはブラックのルーフを組み合わせた2トーンカラー仕立てとなる。
ほろ苦いオレンジを思わせるボディカラーは本国では元々『オランジュ アリゾナ』というネーミングで提案されているそう。だが日本では敢えてフランス南部の『ルシオン』の街の赤土色の建物から『オランジュ ルシオン』と名付けられた。色の名前ひとつでフランスの風をもイメージさせてしまうのだから、さすがは情緒豊かな国、フランスのクルマ。思わず『参りました!』と言いたくなってくる。
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