ポルシェ ケイマンS 海外試乗レポート(1/3)
- 筆者: 河村 康彦
- カメラマン:ポルシェ・ジャパン
遂にベールを脱いだ新型モデル"Cayman"はボクスターベースのクーペモデル
ポルシェはイタリアやスペインが大好きだ!
いや、もちろん『ポルシェ』というメーカーそのものがこうした国を好きかどうかまでは分からない(まぁ、それでも「嫌い」という事はなかろうが・・・)。しかし、いざ何らかのモデルの国際試乗会を開催しようという段になった時、本社広報のイベント・プロジェクトチーム(?)の人々の脳裏に、この2つの国の名前が真っ先に上がっているであろう事はこれまでの例からしても容易に想像が出来る。
何ゆえそれほど好きなのか!?
「どちらも食べ物がおいしいから」というのも、あながち的外れな答えというわけではなさそうだ(それはゲストに対してだけではなく、トータルでは1ヶ月近くも現地に留まる事になる本社側スタッフにとっても重要な問題なのだ!)。しかし、それ以上にこの開催地決定に際して重んじられている条件というのは、特にこのメーカーの場合、端的に言ってやはり「飛ばせること!」であるようにぼくは思う。
スピード、となれば短絡的にドイツの国名を思い浮かべる人も少なくないかも知れない。実際、ドイツにはかの原則速度無制限の道路=アウトバーンが存在をしている。しかし、そんなモータリストにとってのユートピアは、厳しい決まりごとを徹底して守る、守らせるという条件の下に成立しているものでもある。だから同じアウトバーンでも、速度制限が課せられた区間での取り締まりは他国以上に厳しいものだし、地域によっては街中に無数のスピードカメラ(オービス)が設置されていたりもする。
余談ついでに言ってしまえば“自由の国"として知られるアメリカも、交通違反については厳しい。決定されたある一線以上の事柄はいかなる事情があっても許さない、というある面「融通が効かない」とも思える考え方の存在は、ドイツとアメリカで“似たもの同士"と言っても良さそうだ。例えば、ちょっと長いレンズを使って撮影のために何度も往復していたりすると、周辺住民からの通報ですぐにパトカーがやって来たりしがちなのもこうした国だったりする。
いやいや、段々とハナシの脱線が大きくなってきてしまった。ここでの話題の主は、待ちに待ったケイマンだったのに・・・。
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