ポルシェ ケイマンS 海外試乗レポート(4/4)

  • 筆者: 河村 康彦
  • カメラマン:ポルシェ・ジャパン株式会社
ポルシェ ケイマンS 海外試乗レポート
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ある種コンフォート性を感じるその走り

フットワークの仕上がりは標準の18インチ、オプションの19インチ・シューズを履いたモデルの両者共に、サス・ストロークのしなやかさが一層増して快適性が明確に向上した事が第一の驚きだ。今回用意のすべてのテスト車両にはオプション設定の電子制御可変減衰力ダンパー“PASM”が装着されていたが、同仕様同士の新旧比較でもその差は明らか。一方で、リア・サスのスプリング・レートは落とされ、タイヤも後輪側のみ指定内圧を2割近くダウンさせるというリファインも実施。従来型でも十二分と思えた快適性を、ポルシェ開発陣は何故にそこまで高めたいのであろうか?

実際、ミッドシップ・スポーツカーらしいシャープな回頭やトラクション能力の高さは踏襲するものの、タイヤ・グリップ力を横方向にフルに使うようなシーンでは、時にやや踏ん張り感が落ちたようにも感じられたというのもまた事実。従来は無かったLSDを新たにオプション設定といったニュースもある一方で、見方によっては「よりコンフォート性重視になった」とも表現出来そうなのが最新モデルの足回りのセッティングなのだ。

エンジンが刷新され、ついに300psの“社内自主規制値”を大きく突破するに至ったケイマンS。しかし、こうしてことさらにコンフォート性を高めるためのリファインが施された事を知ると、だからこそそこには、「911の牙城は何人(なんぴと)も脅かすべからず」という新たなテーマが、不文律として存在をしているのではないかとも思わされる新型なのである。

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河村 康彦
筆者河村 康彦

1960年東京生まれ。工学院大学機械工学科卒。モーターファン(三栄書房)の編集者を経て、1985年よりフリーランスのモータージャーナリストとして活動を開始し、現在に至る。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員、ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー選考委員、インターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤー選考委員 などを歴任。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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