ポルシェ ケイマンS 海外試乗レポート(2/4)

  • 筆者: 河村 康彦
  • カメラマン:ポルシェ・ジャパン株式会社
ポルシェ ケイマンS 海外試乗レポート
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ケイマンS 日産Zをどうみているのか

リファインが行われたミッドシップ・レンジのモデルの中から今回スペインで開催された国際試乗会の場に用意されたのは、3.4Lエンジンを搭載した『ケイマンS』のデュアル・クラッチ・トランスミッション“PDK”仕様のみ。技術的目玉のひとつである“PDK”にスポットライトが当てられたのは半ば当然として、クーペ・モデルであるケイマンの、それもより強力版である『S』グレードにテスト車両が限定されたのは、どうやら同じロサンゼルスの地でデビューとなった日産の新型フェアレディZに対する対抗心も皆無ではないようだ。

排ガス浄化性能をより高めるべく排気系内での触媒コンバーターの位置を変更した事などもあってか、そのサウンドが従来型よりも迫力を増した新エンジンは、フルアクセルのシーンでは「従来型よりも25ps増し」という額面をも実感させてくれる。同時に、アクセルレスポンスもより鋭敏になったように思えた点には直噴化の影響もあるはず。いずれにしても、まずは従来型のオーナーに対しては端的に「悔しい・・・」と思わせるだけのホットな実力が、完全新開発で行われた最新モデルのエンジンと言って良い。

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河村 康彦
筆者河村 康彦

1960年東京生まれ。工学院大学機械工学科卒。モーターファン(三栄書房)の編集者を経て、1985年よりフリーランスのモータージャーナリストとして活動を開始し、現在に至る。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員、ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー選考委員、インターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤー選考委員 などを歴任。記事一覧を見る

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