プジョー 2008 海外試乗レポート/藤島知子(1/3)
- 筆者: 藤島 知子
Bセグメントでリーダーを目指し、投入されたモデル
2013年春のジュネーブショーで市販モデルがお披露目されたプジョー 2008。2014年初頭の日本市場導入に先立って、豊かな自然に恵まれたフランスのアルザス地方のストラスブールで国際試乗会が行われた。
プジョーではユニークなキャラクターのモデルに4桁の数字を与えているが、2008は208譲りのコンパクトなボディにSUVのキャラクターと日常からアウトドアまで使いこなせる多用途性をもつ都会派クロスオーバーカーである。
プジョーのクロスオーバーカーには世界で45万台を販売してきたひとクラス上の3008が存在するが、そこで得られたノウハウを小柄なボディに盛り込み、アジアやブラジルをはじめとした新興国のニーズ、小型車に日常性とアクティブな一面を要求する都会派ユーザーを振り向かせることで、市場のシェア拡大を狙う。
欧州において、このセグメントには日産「ジューク」やルノー「キャプチャー」といった個性的なライバルが存在するが、2008の販売を含め、プジョーは『2020年には欧州のBセグメントでリーダーになる』と宣言している。意欲的な姿勢で取り組まれたモデルだけに、2008の出来映えに期待が高まる。
試乗会が行われたフランス東部には2008が生産されるミュルーズ工場がある。プジョー関係者によれば、この地域はフランスでありながら、ドイツやスイスの文化が入り交じる国境付近ということで、フランスならではのエレガントなクルマ作りとドイツ的な品質の高さ、スイス的な精度の高い物づくりが実現できるのだという。
ドライブで訪れたベルクハイムにも、どこかドイツ的なメルヘンチックな建物が建ち並ぶ町があり、仏独間の抗争に翻弄されてきた歴史的な背景を想像するにたやすかった。
デザインのインパクトだけに頼らないあたりが最新のプジョーらしい
基本的には208と同じプラットフォームをベースとしている2008だが、欧州仕様は、ボディの全長は208と比べて200ミリ長く、全幅はプラスマイナス0、ロードクリアランスが25ミリ多く取られ、全高は92ミリ高くなっている。
数字だけ比較すると背が高い208のように思えるが、実車を目の前にすると、外観については全くの別モノ。2008のために専用設計が施されたエレガントかつアスレチックなキャラクターをもつモデルであることが分かる。
特徴的なのはルーフレールを備え、ホイールアーチを意識させるSUV的なルックスだが、本来であればボリューム感を与えそうなシルエットながら、前後のバンパー下のステンレス製のプロテクターをはじめ、フロントマスクに用いた切れ長なヘッドライト、フォグランプ周りの加飾、サイドモールドにクロームのアクセントを効果的にあしらうことで、スレンダーなイメージを与えていることが分かる。
また、ボディパネルは繊細な面構成で描かれたもので、コンパクトカーのスタンダードを2周り以上上回る洗練された仕上がり。各部の作り込みの質を高め、デザインのインパクトだけに頼らないあたりが最新のプジョーらしい。
嫌味なく受け容れられる5ドアのスタイリングは、前席主体のシングル層だけでなく、上級モデルを乗り継いできたコダワリ層が上質なコンパクトカーを求める場合にもピッタリといえそうだ。
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