日産360試乗レポート ピックアップトラック編/九島辰也(2/2)
- 筆者: 九島 辰也
- カメラマン:日産自動車株式会社
なんでもトーイングする社会なので、SUVラインナップが賑やか
次に乗った「ナバラ」もまた違う意味でトラック然としていて期待に応えていた。フルサイズとは異なる軽快なピックアップといった感じだ。「タイタン」をフルサイズとカテゴライズするとこいつはコンパクトサイズに位置する。アメリカでは「フロンティア」だが、オーストラリア周辺諸国向けは「ナバラ」という名前だ。
興味深かったのは4気筒ディーゼルエンジンが搭載されていたこと。それをマニュアルで走らせたのだが、これがなんとも懐かしい。思わず、大学時代に乗っていた「ダットサン720ロング」を思い出した。コンパクトピックアップトラックはやはりマニュアルに限る。この他にはNVシリーズの「カーゴバン」や11人乗りのバスなども運転した。クローズドエリアということもあり、免許の制限はなくステアリングを握ることができたのだ。
日本でピックアップトラックベースのSUVの登場に期待
ということで、日産ピックアップの魅力を再認識した。スポーツする男のアイテムとしてのかっこよさも十分ある。日本のディーラーで売っていないのが残念だ。ただ、アメリカでももっとイメージの向上は図った方がいい。シボレーやダッジのハイパフォーマンスピックアップのように、500馬力や600馬力のビッグエンジンを搭載するとか。これまでその手のクルマをたくさん試乗してきたが、端で見ている以上の楽しさがそこにある。とはいえ、日本でピックアップトラックが流行らないのは経験済み。でも、それをベースにしたSUVなら話は別だ。
そんな妄想が膨らむ今回の試乗会。インフィニティやニスモZなども乗ったが、ピックアップトラックの運転席から見たアメリカの景色だけはいまも忘れられない。
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