NISMOパーツ装着でノート e-POWERがスポーツカーに近づいた！ワンペダルでどこまでも走れる
- 筆者： 嶋田 智之
- カメラマン：和田清志
ノート e-POWERのニスモ・パーツ装着車に試乗！
群馬サイクルスポーツセンターで行われた試乗会において、日産 GT-R NISMO “Nアタックパッケージ“に加え、ノート e-POWERのニスモ・パーツ装着車にも試乗したが、これがなかなか楽しかった。
カーボンピラーガーニッシュのフロント（3万3000円）とリア（1万6500円）や、カーボンドアミラーカバー（4万3000円）などのアウターパーツで精悍な印象を強めている。最大のキモは、パワーユニットにスポーツリセッティング（13万円／工賃込み）というヴィークルコントロールモジュールの装着、そして現在は開発中のLSDが備わっていることである。
NISMOパーツ装着でスポーツカーに近づいたノート e-POWER
スポーツリセッティングは、ノーマルのノート e-POWER NISMOと較べてさらにスポーティな特性を持ったヴィークルコントロールモジュール。ECOモードでは燃費向上を狙った特性の変更がなされてるそうだが、試乗したコースが完全貸し切りのクローズドコースなので、どうしてもスポーツドライビングに向いたモードを選んでしまいがち。
Bモードはノーマルのe-POWER NISMOのSモードと同じ特性とされていて充分に力強かったが、やはり楽しめるのはSモード。より力強く、よりスピーディな加速を提供してくれてそれだけでも楽しいのに、アクセルペダルを戻したときの回生ブレーキによる減速感がかなり強く、内燃機関をパワートレーンとするクルマなら、軽くブレーキペダルを踏み込んでから入っていくようなコーナーに、アクセルオフだけで飛び込んでいけたりするぐらい。
もちろん、アクセルペダルを全開にすればするほど、ブレーキペダルが必要になるコーナーが増えるわけだが、ほどほど＋αぐらいのペースでは充分にワンペダルドライブでいけてしまう。
そのときにドライバーに伝わってくる減速感にも、不自然さや違和感はない。Sモードでは停止までカバーしてくれるのだが、それもまたごくごく自然に停まってくれる。制御がかなり進んでるような印象だ。
またLSDも相当効いていて、コーナーの脱出でクルマがロールから戻っていない状態からアクセルペダルを踏み込んでいっても、駆動ロスなしにしっかりと行きたい方向へとノーズを向けて加速体勢に入っていく。曲がることがかなり楽しい。
このe-POWERを利用したスポーツカーができたら面白いだろうな……なんて個人的に考えていたところはあったけど、それに近いものがもう出来上がっていたことにちょっとばかり嬉しさを感じてしまった。
このシステム、まだまだ発展性はありそうだから、今後も楽しみである。もちろんスポーツリセッティングとLSDが備わっていたら、現段階でも驚くほどにスポーティだしニンマリしちゃうぐらい楽しいのだけれど。
[Text：嶋田智之／Photo：和田清志]
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本人いわく「ヤミ鍋系」のエンスー自動車雑誌、『Tipo』の編集長を長く務め、スーパーカー専門誌『ROSSO』の総編集長を担当した後、フリーランスとして独立。2011年からクルマとヒトに照準を絞った「モノ書き兼エディター」として活動中。自動車イベントではトークのゲストとして声が掛かることも多い。世界各国のスポーツカーやヒストリックカー、新旧スーパーカー、世界に数台の歴史的な名車や1000PSオーバーのチューニングカーなどを筆頭に、ステアリングを握ったクルマの種類は業界でもトップクラス。過去の経歴から速いクルマばかりを好むと見られがちだが、その実はステアリングと４つのタイヤさえあるならどんなクルマでも楽しめてしまう自動車博愛主義者でもある。1964年生まれ。記事一覧を見る
自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。
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