トヨタとホンダが災害支援で手を組んだ! 共同開発の移動式発電・給電システムの実証実験をスタート

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トヨタとホンダは、大容量水素を搭載する燃料電池バスと、可搬型外部級電器・可搬型バッテリーを組み合わせた移動式発電・給電システム「Moving e(ムービングイー)」を構築し、いつでも・どこでも電気を届ける実証実験を開始する。

ライバル同士の2強メーカーが手を組んだいきさつとは。

目次[開く][閉じる]
  1. 2大メーカーの協業で見えた未来のモビリティ社会
  2. 台風や豪雨などの自然災害時の電力問題に挑む
  3. 電力供給に加え仮眠スペースも完備
  4. 実験概要

2大メーカーの協業で見えた未来のモビリティ社会

日本の自動車業界を牽引する2社が協業

トヨタといえば、日本国内で圧倒的なシェアと販売台数を誇るトップメーカーであり、ダイハツや日野をはじめとした複数の自動車メーカーを傘下に持つ国内自動車業界の雄。一方ホンダは、モノづくりの精神に基づき、どのメーカーとも手を組まない自主独立系メーカーという印象を持っている方も少なくないだろう。

また、ハイブリッド車や水素を使った燃料電池車の分野において言えば、トヨタとホンダは常に熾烈な開発競争を繰り広げている最大のライバル同士である。

次世代の移動サービス分野では強力なパートナー

そんなライバル関係にある両社だが、2019年には、トヨタとソフトバンクが設立した共同出資会社「MONET(モネ)」にホンダが参画したことで、これまで強力することが無かった関係性に大きな変化が起こる。

そして今回、移動可能な発電および給電システムの実用化に向け、そんな最大のライバルである両者が手を組むことになった。今後の自動車産業全体に与えるインパクトが大きいのはもちろん、東京青山にある「Honda ウエルカムプラザ青山」の敷地内に、改良されたトヨタ FCバスがおかれている光景に違和感を覚える方も少なくないだろう。

しかし、MaaSやCASEを含めた未来のモビリティ社会を先取りした光景であり、また、国産メーカーが垣根を超えて協業する姿は頼もしさすら感じられる。

台風や豪雨などの自然災害時の電力問題に挑む

今回歴史的な協業が実現した背景には、近年、台風や豪雨などの災害により送電網がダメージを受け、家庭や避難所に電気が届かないという問題が多発したことがあげられる。この問題に対して、トヨタとホンダは両社の技術を持ち寄り、移動式発電・給電システム「Moving e(ムービングイー)」を構築。

移動式のシステムである「Moving e(ムービングイー)」は、災害対応の一助として被災地で電力供給を行う一方、平常時にもイベントなどで日常的な活用が可能な“フェーズフリー”のシステムとなっている。

実証実験では、「CHARGING STATION」にすべての機材を積み込んで必要な場所へ移動。燃料電池バスを電源として、可搬型外部給電器・可搬型バッテリーを用いて電気を取り出し、電気製品に電気を供給する予定。

提供の条件が整い、実証の協力が得られた自治体や企業などに、移動式発電・給電システム「Moving e」を活用してもらい、ニーズや使い勝手を検証する。

電力供給に加え仮眠スペースも完備

この「CHARGING STATION」は、従来型の「トヨタFCバス」をベースに、高圧水素タンクの本数を倍増させて水素搭載量を大幅に増やした。これにより、高出力かつ大容量の発電能力(最高出力18kW、発電量454kWh)を備え、災害などによる停電時には「Power Exporter 9000」を介して、発電した電気を可搬型の大容量バッテリー「Honda Mobile Power Pack」や「LiB-AID E500」に貯めることで、避難所などの屋内や車内で電気を使用することが可能。

また、「CHARGING STATION」は車内に仮眠が取れるスペースがあるため、災害発生時には、休憩の場所としても活用することもできる。

実験概要

■開始時期:2020年9月

■派遣可能エリア:燃料電池バス対応の水素ステーションより100km程度まで(目安)

■電力供給量:最大約490kWh(往復200km走行した場合 約240kWh)

■移動式発電・給電システム「Moving e」の構成:

・燃料電池バス「CHARGING STATION」1台

・外部給電器「Power Exporter 9000」2台

・可搬型バッテリー「Honda Mobile Power Pack」36個、「LiB-AID E500」20個

・充電・給電器「Honda Mobile Power Pack Charge & Supply Concept」36台

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