メルセデス・ベンツ、Gクラスがフルモデルチェンジ…伝統的なスタイルと最新技術を融合

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  1. 新開発の専用サスペンション
  2. ドライブモード
  3. エクステリア
  4. インテリア
  5. 新型9G-TRONICトランスミッション
  6. 4リッター V型8気筒直噴ツインターボエンジン
  7. 安全運転支援システム
  8. テレマティクスサービス「Mercedes me connect」を全モデルに標準装備
  9. メルセデスAMG G 63

メルセデス・ベンツは、新型Gクラスの注文受付を2018年6月6日より開始した。なお、納車は8月下旬以降を予定している。価格(消費税込)は、G 550が1562万円、メルセデス AMG G 63が2035万円となる。

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新型Gクラスでは、誕生時から継承されているオフロード走行に適したラダーフレームを新設計。新設計ラダーフレームは、最大3.4mm厚のスチール鋼板を「ロ」の字型にした鋼材から制作し、MAG溶接技術で組み立てることで、悪路走行時に求められる強度、剛性、安全性を高めている。

関連記事:メルセデス・ベンツ Gクラスがフルモデルチェンジ|骨格・車体から先進安全装備の追加まで、全てが生まれ変わった新生ゲレンデヴァーゲン

新開発の専用サスペンション

新型Gクラスのサスペンションは、Gクラス開発チームとメルセデスAMG社が協業し、フロントのダブルウィッシュボーン独立懸架サスペンションと、リアのリジッドアクスルを組み合わせて開発した。

フロントのダブルウィッシュボーンサスペンションのコンポーネントはいずれも、サブフレームなしでラダーフレームに直接取り付けられている。フレーム上のロアウィッシュボーン取り付け点は、走破性向上のため高い位置に設定されている。

さらに、Gクラスは、フロントのディファレンシャルギアに対して270mmの地上高を確保し、オフロード性能の向上に貢献している。※社内参考値

【主な新型Gクラスの性能】

・登坂能力:適切な路面で最大100%

・前後アクスル間最低地上高:24.1cm(従来比+6mm)

・最大渡河水深:水中・泥中走行時70cm(従来比+10cm以上)

・安定傾斜角度:35°(従来比+7°)

・デパーチャーアングル:30°(従来比+1°)

・アプローチアングル:31°(従来比+1°)

・ランプブレークオーバーアングル:26°(従来比+1°)※社内参考値

独立懸架サスペンションの採用により、ボディフロントエンドの剛性を高めることが可能となった。サスペンションブリッジと呼ばれるストラットタワーブレースによりフロントストラットタワーを接続することで、ラダーフレームのねじり剛性を高めている。※社内参考値

リアサスペンションは、トレーリングアーム左右各4本とパナールロッド1本を備えた新型リジッドアクスルを採用している。これにより、オンロード走行の快適性がさらに向上。さらに、オフロードでの走破性能の向上に寄与している。

ドライブモード

新型Gクラスは、ダイナミックセレクトによって路面や走行状況に応じて瞬時に5つのドライブモードを切り替えることが可能。エンジンやトランスミッション、サスペンション、ステアリング、運転支援システムの特性によって、「コンフォート」、「スポーツ」、「エコ」、「インディビジュアル」の4モードに加えて、今回追加された「Gモード」が選択可能となる。

「Gモード」は、3つのディファレンシャルロックのいずれかを作動させる、または通常より2倍以上の駆動力を発揮するオフロード用低速ギアのLOW RANGEを選択した場合に有効になる。このオフロードモードは、シャーシの調整式ダンパーとステアリング、アクセル特性を変更し、不要なギアシフトを回避することにより、最適なコントロールと最大限の悪路走破性を確保する。作動時には小さな「G」のアイコンがインストゥルメントクラスターに点灯する。

エクステリア

新型Gクラスのエクステリアは、堅牢なプロテクションモール、テールゲート外側のスペアタイヤ、外部に設けたドアヒンジとボディ面に載せるスタイルのボンネット、突出したウィンカーなど、オフローダーとしての個性を主張するデザインや装備をスクエアフォルムに搭載し、Gクラス独自のデザインを踏襲している。

なお、エクステリア上の特長のひとつであるフラットなフロント/サイド/リアウィンドウは、リアウィンドウを除いてすべて微細な曲面を描いており、オフローダーとしての個性を継承しながらもエアロダイナミクスを向上してい。

一方、今回の改良により、新デザインのフロントラジエターグリル、フロントバンパー、丸形のLEDヘッドライト/LEDリアコンビネーションランプを採用し、Gクラスの個性を色濃く残しながらも、最新のメルセデスデザインによって大幅にアップデートされた。

また、今回の改良により、ボディサイズ*は、従来モデルと比べると、全長が4817mm(+53mm)、全幅が1931mm(+64mm)と拡大しており、オフローダーとして強い存在感を発揮している。*欧州参考値による比較

今回の改良では、高張力/超高張力スチールおよびアルミニウムによる新しい材料構成と、ボディパーツ毎に最適な素材を採用して約170kgの軽量化を達成した。

例えば、AピラーおよびBピラーなどのボディシェルは耐荷機能を持つことを考慮して高張力スチール製とし、フェンダー、ボンネット、ドアはアルミニウム製となっている。

フレーム、ボディシェル、ボディマウントのねじり剛性は、先代で6537Nm/degだったものを1万162Nm/degと、約55%向上している。そのため、先代と比較して、自然なドライビングダイナミクスや快適性の改善に加えて、ノイズレベルなどの面で品質が向上し、それによって走行中に室内で感じられるノイズや振動が顕著に減少するという大きな効果が得られた。※数値は社内参考値

インテリア

新型Gクラスのインテリアは、オフローダーとしてのGクラスの伝統と最新のメルセデスのデザインが融合した室内空間に仕上がっている。アイコニックなエクステリアパーツをモチーフにインテリアがデザインされた。

Gクラスの特徴的な円形ヘッドライトの形状は左右のエアアウトレット、ウィンカーをイメージしたスピーカーなど、インテリアでもその個性を強調している。

さらに、助手席前方のグラブハンドルや、3つのディファレンシャルロックを操作するクローム仕上げのスイッチなどは、今回の改良においても、Gクラスならではのインテリアパーツとして継承されている。また、厳選されたレザーや上質なウッドトリム、随所に施されたシルバー加飾などを採用し、ラグジュアリーな個性を強調している。

また、新デザインのインストゥルメントパネルは、12.3インチの高精細ワイドディスプレイ2枚が1枚のガラスカバーの下で視覚的に融合したワイドスクリーンコクピットとなっている。

さらに、コントローラーを備えたタッチパッド(センターコンソール上)を採用し、触覚的な反応と車載スピーカーからの音によるフィードバックにより、前方の路面から目を離すことなく操作可能。

今回の改良により、ステアリングは、従来のボール&ナット形式から電動機械式ラック&ピニオン式のステアリングへ変更し、ドライビングフィーリングを大幅に改良した。

選択したドライブモードに応じて、「コンフォート」、「スポーツ」、「オフロード」の3セットのステアリング特性を切り替えることが可能となり、オンロードでは快適またはスポーティな操舵感が確保される一方、未舗装の不整路では直接的で正確なフィードバックが得られる。さらに、いずれの場合も十分なパワーアシストが付加される。

また、電動機械式に切り替えることで、パーキングアシストやアクティブレーンキーピングアシストなどの運転支援システムを搭載することが可能となった。

新型Gクラスは、大型化に伴い、室内各部のサイズを拡張し、運転席と助手席だけでなく、後席の居住性も大幅に向上した。

なお、後席シートは分割可倒式で60:40と変更可能。Gクラスのシートは、いかなる走行状況においても安全かつ快適に移動できるようにラテラルサポートが強化されている。

新型9G-TRONICトランスミッション

トルクコンバーターハウジングをアルミニウム製、ギアハウジングをマグネシウム製とした9GTRONICトランスミッションは、前進ギアが2速分増えたにもかかわらず、従来の7G-TRONICと比較して1kg軽量化されている。さらに、増えたギアにより同じ速度でも高いギアを使ってエンジン回転数を低くすることが可能となり、消費燃料の低減に貢献している。

また、3つの回転速度センサーを用いて速度条件に応じて最も高いギアを最適に選択し、前進9段のギアを素早く切り替えることによってエンジン回転数を低く抑え、ノイズと振動を低減し快適性を向上している。作動油には高効率で低粘度のフルードを使用することで、燃費を改善し、耐久性も向上している。

4リッター V型8気筒直噴ツインターボエンジン

新型Gクラスには、4リッターV8気筒直噴ツインターボエンジンをベースに開発されたM176型エンジンを搭載している。最高出力422PS/310kW、最大トルク610Nmを発揮する。今回の改良により、気筒休止システムを採用しており、エンジン負荷に応じて気筒を休止して燃費効率を向上している。

安全運転支援システム

新型Gクラスには、今回の改良により先進の安全運転支援システムが搭載され、安全性、快適性、利便性が大幅に向上された。

全モデルに標準装備の「レーダーセーフティパッケージ」をはじめとする安全運転支援システムは、ドライバーの疲れを最小限に抑える快適性が安全なドライブに貢献するという思想に基づき、安全性と快適性を高次元で融合させたもので、メルセデス・ベンツではこれを「インテリジェントドライブ」と総称している。

車間距離を適切に維持するとともに、先行車が停止した場合は減速して停止する渋滞追従機能を備えた「アクティブディスタンスアシスト・ディストロニック」、ドアミラーの死角範囲をレーダーによってモニターして危険性を警告する「ブラインドスポットアシスト」や衝突回避をサポートする「アクティブブレーキアシスト(歩行者検知機能付)」、衝突時の乗員へのダメージを最低限に抑える「PRE-SAFE」、一般道や高速道路の制限速度を表示する「トラフィックサインアシスト」などを含めたレーダーセーフティパッケージを標準装備している。

また、夜間の安全なドライブをサポートするマルチビームLEDヘッドライトを採用している。片側84個のハイパフォーマンスLEDを瞬時に個別に制御することで、前走車などのドライバーを眩惑せずに、より広い範囲を明るく正確に照射し続ける先進のシステムである。

安全性に加え、大型化したGクラスの利便性を向上する装備として、車両周囲の状況をモニターする「360°カメラシステム」、自動操舵・ブレーキ機能により縦列駐車と車庫入れをアシストする「アクティブパーキングアシスト」を標準装備している。

テレマティクスサービス「Mercedes me connect」を全モデルに標準装備

自動車が通信することによりユーザーの利便性を向上する先進的なテレマティクスサービス「Mercedes me connect」は、「24時間緊急通報サービス」などを最長10年間無償で提供する「安心安全サービス」、「リモートドアロック&アンロック」などを3年間無償で提供する「快適サービス」、メルセデス・ベンツ 24時間コンシェルジュサービスを1年間無償で提供する「おもてなしサービス」の3つのサービスカテゴリーから構成される。

メルセデスAMG G 63

AMG G 63は、オフローダーとしてのGクラスに、AMGのモータースポーツで培ったテクノロジーを搭載したトップパフォーマンスモデルである。

メルセデスAMG社が完全自社開発した、最高出力585PS(430kW)(従来型比+14PS/+10kW)、最大トルク850Nm(先代比+90Nm)を発揮するAMG 4リッターV8直噴ツインターボエンジン「M177」が搭載される。砂型鋳造されたクローズドデッキのアルミニウムクランクケースに鍛造アルミニウム製ピストンを組み合わせることで、軽量かつ高強度なエンジンを実現した。

また、シリンダーウォールにスチールカーボン材を溶射コーティングするNANOSLIDE摩擦低減加工を施すことで、フリクションロスを低減している。

2基のターボチャージャーはV型シリンダーバンクの外側ではなく内側に配置する「ホットインサイドV」レイアウトとした。エンジンを可能な限りコンパクトにするとともに、ターボチャージャーへの吸排気経路を最適化することで、優れたレスポンスを実現する。

また、メルセデスAMG G 63専用装備として、圧倒的なパフォーマンスに対応するAMG強化ブレーキ、コーナリング時やブレーキング時には、硬いスプリングレートに瞬時に切り替えることで、高い安定性と思いのままの俊敏なハンドリングを実現する「AMG RIDE CONTROLスポーツサスペンション」を採用している。

メルセデス・ベンツ/Gクラス
メルセデス・ベンツ Gクラスカタログを見る
新車価格:
1,251万円1,803.2万円
中古価格:
330万円2,860万円

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樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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