ホンダ 新型ヴェゼルのデビューから半年、売れ行き好調だが課題は「納期の長期化」にあり

画像ギャラリーはこちら

2021年4月23日にフルモデルチェンジしたホンダのコンパクトSUV、2代目「ヴェゼル」。発売1ヶ月後には3万2000台を超える受注を集めるなど、幸先の良いスタートを切った。そんなデビューからおよそ半年が経過したが、その後の売れ行きについてはどうだろうか。部品供給不足も心配される中、ホンダ 新型ヴェゼルの販売推移について検証してみよう。

目次[開く][閉じる]
  1. コンパクトなのに広い室内、そしてスタイリッシュなデザインまでも両立させた「ヴェゼル」
  2. デビューからおよそ半年、月販目標5000台を上回る販売台数を記録するも8月・9月の落ち込みが大きい
  3. 2021年11月時点で新型ヴェゼルの納期は半年から1年以上待ち! 生産体制の見直しを大いに期待したい

コンパクトなのに広い室内、そしてスタイリッシュなデザインまでも両立させた「ヴェゼル」

初代ヴェゼルは7年で世界累計384万台を販売し大ヒット

2013年12月に登場した初代「ホンダ ヴェゼル」は、コンパクトなサイズながらスタイリッシュなデザインと広い室内を両立。国内のみならず欧州などでも人気を博し、デビュー後およそ7年で世界累計384万台という大ヒットモデルとなった。

初代の美点を生かしつつ全面的に生まれ変わった2代目ヴェゼル

そして2021年4月、新たに登場したのが2代目となる新型ヴェゼルである。扱いやすいコンパクトサイズは拡大せず、初代の美点を継承。クーペスタイルのスタイリッシュさと、広い室内を兼ね備えたパッケージングはさらに洗練させた。ガソリンモデルを1グレード残しつつも、新型ハイブリッド「e:HEV(イーエイチイーブイ)」を主力のラインナップとし、燃費性能も向上。コネクティッド機能も充実させるなど、新時代のコンパクトSUVに相応しい充実の内容となった。

デビューからおよそ半年、月販目標5000台を上回る販売台数を記録するも8月・9月の落ち込みが大きい

ホンダ 新型ヴェゼルの国内月販目標は5000台。2021年5月25日、新型ヴェゼル発表後およそ1か月後にホンダが発表した受注台数は、計画の6倍以上の約3万2000台を集めている。

これに対し、実際の販売台数はどれくらいだっただろうか。2021年4月から10月までの販売推移は以下の通りである。

2021年4月 3716台/2021年5月 4060台/2021年6月 5692台/2021年7月 7573台/2021年8月 4404台/2021年9月 3901台/2021年10月 6831台

[自販連(一般社団法人日本自動車販売協会連合会)調べ]

新型ヴェゼルも世界的な自動車部品の供給不足による生産調整の影響を受ける

発売直後の4月(先代モデル)も含む7ヶ月分の販売台数は合計3万6177台。月平均で5168台となる。7月には7500台余りの販売を記録したいっぽう、翌8月と9月の落ち込みが特に大きい。

2021年は、世界的な半導体不足や自動車部品供給の遅れにより、各自動車メーカーは工場の生産調整を伴うほどの打撃を受け、その影響は今なお続いている。ホンダではこの8月から9月にかけての期間が深刻だったことが数値のうえでもわかる。

しかし10月は販売台数を増やしているのは好材料。今後のペースアップも期待されるところだ。

2021年11月時点で新型ヴェゼルの納期は半年から1年以上待ち! 生産体制の見直しを大いに期待したい

ホンダの公式Webサイト(https://www.honda.co.jp/)では、各車種の紹介ページ毎に「工場出荷時期目処について」と記された納期目安の案内が表示されている。

こちらによると新型ヴェゼルの工場出荷時期目処は以下の通り。

「ガソリン車:半年以上/一部タイプ・カラーでは半年以上かかる場合がございます。」

「e:HEV:半年以上/一部タイプ・カラーでは1年以上かかる場合がございます。PLaYについては、部品供給の遅れにより、ご注文受付を一時停止しております。」

[2021年11月15日現在・Honda調べ]

発売当初から1年待ちと言われた人気グレード「PLaY」は受注を一次中止する事態に

深刻なのは、主力のe:HEV。中でも人気グレード「PLaY」が注文停止になっている点が気がかりだ。

実はPLaYにホンダの想定以上の注文が殺到し、販売店では発売当初から同グレードのみおよそ1年待ちとのアナウンスをしていた。その状況はまだ現段階では全く解消していないことが見て取れる。

ホンダの生産体制は回復の兆しもみえてきた模様

ホンダ関係者に取材したところ、10月以降は部品供給不足の影響も徐々に緩和してきたとのこと。11月以降は生産台数も取り戻していくことが期待される。

現在、ホンダの乗用車では最量販の軽自動車「N-BOX」(2021年10月の販売台数は7442台)に次ぐ販売を記録する新型ヴェゼルだが、受注台数の多さを思うと本当の実力はまだまだ高そうだ。

今も新型ヴェゼルの納車を待ち望むユーザーのためにも、1日も早く増産体制が実現出来ることを期待したい。

[筆者:MOTA(モータ)編集部 トクダ トオル/撮影:和田 清志・茂呂 幸正・Honda]

ホンダ/ヴェゼル
ホンダ ヴェゼルカタログを見る
新車価格:
239.9万円341.9万円
中古価格:
78万円587万円

この記事の画像ギャラリーはこちら

  すべての画像を見る >

【PR】MOTAおすすめコンテンツ

検索ワード

トクダ トオル(MOTA)
筆者トクダ トオル(MOTA)

昭和44年生まれ。週末は愛車に乗って(時に鉄道に乗って)家族とともにドライブやキャンプを楽しむ1児のパパ。自動車メディアに携わるようになってから15年余りが経過。乗り換えに悩むユーザーの目線に立った平易なコンテンツ作りを常に意識し続けている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

MOTA編集方針

「車好きのみんなが見ているメルマガ」やSNSもやってます!
カー用品・カスタムパーツ

愛車の売却を、もっと楽に!もっと高く!

  • 一括査定はたくさんの買取店からの電話が面倒?

    これまでの一括査定は、たくさんの買取店からの電話が面倒でした。MOTA車買取なら、最大20社の査定額をwebで簡単比較。やり取りするのは査定額上位の3社だけ。車の査定が楽に完結する仕組みです。

  • 一括査定は本当に高く売れるの?

    これまでは、買取店に会わないと査定額がわからず、比較がしづらい仕組みでした。MOTA車買取は、申込翌日18時に最大20社を簡単比較。加えて、買取店は査定額上位3社に選ばれるために競い合うから、どうしても高く売れてしまいます。

新車・中古車を検討の方へ

人気記事ランキング
最新 週間 月間

新着記事

新着 ニュース 新型車 比較 How To
話題の業界トピックス・注目コンテンツ

おすすめの関連記事

ホンダ ヴェゼルの最新自動車ニュース/記事

ホンダのカタログ情報 ホンダ ヴェゼルのカタログ情報 ホンダの中古車検索 ホンダ ヴェゼルの中古車検索 ホンダの記事一覧 ホンダ ヴェゼルの記事一覧 ホンダのニュース一覧 ホンダ ヴェゼルのニュース一覧

この記事にコメントする

コメントを受け付けました

コメントしたことをツイートする

しばらくしたのちに掲載されます。内容によっては掲載されない場合もあります。
もし、投稿したコメントを削除したい場合は、
該当するコメントの右上に通報ボタンがありますので、
通報よりその旨をお伝えください。

閉じる