新型カローラクロスで車中泊出来る!? オプションの“箱”さえ用意すれば、大人2人の就寝も可能だ
- 筆者: トクダ トオル(MOTA)
- カメラマン:茂呂 幸正・TOYOTA
2021年9月14日に発売を開始したトヨタの新型コンパクトSUV「カローラクロス」がデビュー早々話題を呼んでいる。200万円台をメインにした求めやすい価格設定や、後席や荷室の十分な広さなどトータルバランスに優れたモデルで、特にファミリー層からの注目度が高い。そしてユーザーが何より気になっているのは、新型カローラクロスの“車中泊性能”だった!
全長4.5メートルとコンパクトサイズなカローラクロスだが、荷室容量は十分に確保されている
トヨタ 新型カローラクロスのボディサイズは、全長4490mm×全幅1825mm×全高1620mm。かつて日本の基準サイズだった5ナンバー枠は最大で全長4700mm×全幅1700mmだから、車幅こそ広く3ナンバー扱いになるものの、長さ方向ではまだまだ十分にコンパクトである。
ちなみに兄貴分のRAV4は全長4610mm×全幅1865mm×全高1690mm(Adventure)と、ひと回り大きい。
そんな扱いやすいボディサイズを誇る新型カローラクロスではあるが、荷室の広さはどうだろうか。
トヨタによる測定値では、定員5名フル乗車時の荷室容量は487リットル(FF車:スペアタイヤ非装着/アクセサセリーコンセント非装着車)。RAV4は580リットル(デッキボード下段時)。全長で120mmの違いが荷室側にも影響し、この差が生じた。
とはいえカローラクロスでも十分に実用的な荷室空間が拡がっていることが、写真でもわかるだろう。
後席を倒した際の荷室長は最大1.8メートル超! しかし荷室には大きな段差が生じてしまう
新型カローラクロスのシートアレンジはシンプルだ。荷室を拡大する場合、後席の背もたれを前倒しするだけで済む。
トヨタの車内測定値によると、後席を前倒しした際の荷室長は最大で1885mmに達する。この数値は、前席のシートを最も前に出した状態で、背もたれから荷室の開口部までの距離だ。
カローラクロスの荷室に身長180cmの人が寝ころんでも、頭と足がつかないということになる。
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この時の荷室幅は、最大で1369mm、後部ホイールハウスの最小部で947mmとなっている。大人2名が縦に並んでも、どうにか就寝することも可能だろう。ただしこれはあくまでも理論値上の話でしかない。
そう、写真を見れば一目瞭然。新型カローラクロスの荷室では、後席シートと荷室の間に、見事に大きな段差が生じてしまうのだ。残念ながら、新型カローラクロスで車中泊をするのは難しい…そうあきらめてしまいそうになってしまうところだった。
荷室の段差をフラットにする「ラゲージアクティブボックス」は3万円弱で手に入る“魔法の箱”だ!
しかしそこはかゆいところに手が届くトヨタだけある。純正アクセサリーに、車中泊派も納得の純正用品を用意していた。その名は「ラゲージアクティブボックス」!
ぜひドラえもんが秘密道具を出すときの声真似で、もう一度読んで欲しい!
そんなラゲージアクティブボックスは荷室を2段にしてくれるパーツであると同時に、後席背もたれを前倒しした際に、荷室床面をフラットにしてくれる魔法のアイテムでもある。
これさえあえば車中泊も実現可能となる! 価格は2万8050円(消費税込)。
耐荷重は130kg。写真ではちょっとわかりづらいが、デッキボードはリバーシブル構造になっていて、裏面は撥水性に優れた樹脂製となっているから、汚れた荷物を積む際にも役立つ。
ともあれ荷室をフル活用したいカローラクロスユーザーなら、迷わず選いたい必須アイテムとなるだろう。
残念ながらこの純正アクセサリーは2021年12月に遅れて発売されるとのことで、今回の取材で試すことはかなわなかった。ぜひ機会があれば改めてその“寝心地”を確かめてみたいところだ。
[筆者:MOTA(モータ)編集部 トクダ トオル/撮影:TOYOTA・茂呂 幸正]
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