日産 セレナ燃費レポート|マイルドハイブリッド版の燃費を徹底チェック!e-POWER登場に期待がかかる(5/6)

  • 筆者: 永田 恵一
  • カメラマン:和田 清志・永田 恵一
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セレナ(Sハイブリッド)実燃費レポート|総合評価

セレナ(マイルドハイブリッド)の平均実燃費:13.9km/L

セレナSハイブリッドに二日間乗ってみて、セレナには床の高さとプロパイロットの熟成不足という弱点はあるものの、自動ブレーキの性能の高さ、良好な燃費、よくまとまった走り、豊富なシートアレンジやバックドアの上部だけ開く機能など使い勝手など、Mサイズミニバンに求められる要素を十二分に満たしていることが分かった。

また、ユーザーの大部分である「車自体にはそれほど強いこだわりのない層」にとっては、“プロパイロット”という強い決め手があるため選びやすく、相談を受けても勧めやすいので、これほど売れているのだろうと納得できた。

2018年春にはセレナにフルハイブリッドのe-POWERが追加され、本格的なハイブリッドがMサイズミニバン三強に揃うわけだが、セレナe-powerがどれだけ弱点を補い、完成度を高めてくるかが注目される。

日産 セレナ(Sハイブリッド)実燃費レポート|総合平均
車種名実燃費パワートレイン

日産 セレナ(Sハイブリッド)

13.9km/L

2Lガソリン+Sハイブリッド

トヨタ ノア(2014年)

13.8km/L

2Lガソリン

ホンダ ステップワゴン(2015年)

12.7km/L

1.5Lガソリンターボ

日産 セレナ(マイルドハイブリッド版)とは

日産 セレナは、1991年にバネットセレナの車名で、サイズの小さい商用車の顔も持つミニバンとして初代モデルがデビューした。その後、ホンダス テップワゴンの初代モデルに強い影響を受け、2代目以降はFF乗用車ベースのMサイズミニバンに移行。2005年登場の3代目、2010年登場の4代目を経て、2016年8月に新型となる5代目が登場した。

新型セレナはBIG(広い室内)、EASY(運転しやすい)、FUN(使いやすさなどの楽しさ)という初代から続くコンセプトで開発されているが、車自体は全体的にオーソドックスなMサイズミニバンである。

特に使い勝手に関しては豊富なシートアレンジ、大きなバックドアを小さいスペースでも開けられるよう採用された上部だけを開閉できるデュアルバックドア、豊富なUSBソケット、2列目と3列目に座る人用のテーブルなど、便利な機能が満載。

自動ブレーキの性能は国内トップクラス

また自動ブレーキは、単眼カメラからの情報を基盤としたインテリジェントエマージェンシーブレーキが全グレードに標準装備される。

※マニアックな補足をすると、実はセレナの自動ブレーキは単眼カメラというシンプルなハードウェアだけでを情報のソースとして完結させている。他社の場合はステレオカメラや単眼カメラ+センサーなど複数のハードウェアを使っている。

新型セレナのインテリジェントエマージェンシーブレーキの性能は、国が行うJNCAPのテストの結果を見ると、対車両では50km/h、歩行者に対しても単純な飛び出しに対しては成人60km/h、身長の低い子供に対しても40km/h、駐車車両のような遮蔽物からの飛び出しに対しても成人45km/h、子供40km/hからの停止が確認されており、日本で販売される車の中でトップクラスの性能を誇る。

※インテリジェントエマージェンシーブレーキが作動する速度域は車両のような物体に対しては約10~80km/h、歩行者に対しては約10~60km/hと公表されている。

さらに自動ブレーキとも関連がある運転支援システムも、日産が「ミニバンクラス世界初の高速道路同一車線自動運転技術」とアピールするプロパイロットが上級グレードに設定される。プロパイロットは停止まで対応する先行車追従型のアダプティブクルーズコントロール(ACC)、車線の中央をキープし、コーナーでの操舵も行うステアリング制御などから構成され、運転による疲労軽減に貢献する。

忘れがちだが、新型セレナにはマイルドハイブリッド搭載版がある

プラットホームは3代目セレナから使われているものを継続して採用している。パワートレーンは2リッター直噴ガソリン(最高出力150馬力&最大トルク20.4kgm)に、エンジンを掛けるセルモーター、減速エネルギーをバッテリーに貯める機能と雀の涙ほどのアシストを行う超小型モーター(最高出力2.6馬力&最大トルク4.9kgm)にECOモーターを加えたスマートシンプルハイブリッド(Sハイブリッド)がメインラインナップ。

Sハイブリッドにはアイドリングストップも装備され、トランスミッションはCVTとの組み合わせで、JC08モード燃費はFF車で16.6~17.2km/L。駆動方式はFFに加え、Sハイブリッドには4WDも幅広く設定される。

エコカー減税ではSハイブリッドであればオーテックを除く全グレードが4WDを含め取得税20%、重量増25%減税が適応となる。

グレード体系は標準ボディとミニバンでは人気のエアロ系のハイウェイスターを中心に、日産が力を入れているカタログモデルとなるコンプリートカーとして日産の関連会社となるオーテックジャパンが開発を担当するスポーツ版である“セレナNISMO(ニスモ)”と、プレミアム感を強調し長距離ドライブなどを意識したツーリングカー的な性格を持つ“セレナオーテック”も最近設定された。

日産 セレナの主要スペック

日産 セレナ ハイウェイスターの主要スペック
車種名日産 セレナ

グレード

ハイウェイスターVセレクション

駆動方式

2WD

トランスミッション

CVT

価格(消費税込)

2,934,360円

JC08モード燃費

16.6km/L

全長

1,865mm

全幅(車幅)

4,770mm

全高(車高)

1,740mm

ホイールベース

2,860mm

乗車定員

8人

車両重量(車重)

1,690kg

エンジン

直列4気筒DOHC

排気量

1,997cc

エンジン最高出力

110kW(150PS)/6000rpm

エンジン最大トルク

200N・m(20.4kgf・m)/4400rpm

モーター最高出力

1.9kW(2.6PS)

モーター最大トルク

48N・m(4.9kgf・m)

燃料

無鉛レギュラーガソリン

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永田 恵一
筆者永田 恵一

1979年生まれ。26歳の時に本サイトでも活躍する国沢光宏氏に弟子入り。3年間の修業期間後フリーランスのライターとして独立した。豊富なクルマの知識を武器に、自動車メディア業界には貴重な若手世代として活躍してきたが、気付けば中堅と呼ばれる年齢に突入中。愛車はGRヤリスと86、過去には日本自動車史上最初で最後と思われるV12エンジンを搭載した先代センチュリーを所有していたことも。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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