スズキ 新型スイフトハイブリッドRSを実燃費テスト!高速~ワインディング~市街地と850kmを走行した結果は(1/2)

スズキ 新型スイフトハイブリッドRSを実燃費テスト!高速~ワインディング~市街地と850kmを走行した結果は
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新たに加わったスイフト“ハイブリッドRS”で850kmの長距離実燃費テストを敢行!

スズキ スイフトハイブリッドRS

フルモデルチェンジしたスズキの世界戦略車“スイフト”が、2017年1月4日に発売された。新型スイフトでは安全装備が大幅に強化されており、単眼カメラ+レーザーレーダーで車だけでなく歩行者も認識するデュアルセンサーブレーキサポートを新たに装備している。

さらに今回、新型スイフトでは新プラットフォーム“HEARTECT”を導入、テスト車を厳しい道路環境の欧州に持ち込んで“走り込み”まで行っていることも見逃せない。

スイフトはBセグメントに属し、同セグメントにはバレーノもある。開発においては“バレーノ”を十分に意識したという。室内の広さやしなやかな乗り心地に振った、どちらかというと万人向けを狙ったバレーノに対し、スイフトはこれまでの調査の結果、デザインと走りの良さが評価されてきたことから、更にその長所を伸ばすべく開発され、バレーノとの住み分けが図られた。

4代目となる新型スイフトは、1.0リッター直噴ターボエンジンを搭載したターボモデルと、1.2リッターエンジンを搭載したガソリンモデル、そして同じく1.2Lエンジンとスイフト初となるマイルドハイブリッドを組み合わせたモデルと、3モデルが用意されていることが特徴の一つ。

そして今回は、マイルドハイブリッドを搭載して走りに振ったRSグレードの「ハイブリッドRS」(価格:1,691,280円 [2WD・CVT] )をテストに連れ出したのでレポートしたい。

テスト期間は2月3日から6日までの3日間。高速や一般道、郊外のワインディングロードを中心に850kmほど走行した。タイヤはブリヂストンエコピアEP150185/55R16を履いていた。

スズキ 新型スイフトの第一印象/思わず感心するほどのボディ剛性、動力性能も「不満無し」

スズキ スイフトハイブリッドRSスズキ スイフトハイブリッドRS

面白い偶然なのだが、スズキ東京本社の目の前にはイタリアの街をイメージして作られた街区が存在する。その路面はいわゆるベルジアンロードを模したでこぼこの石畳で、その雰囲気をよく伝えている。そこで早速、3日間“我々の”ものになるスイフトをこのイタリア街へと連れ出してみた。

その時の印象は「乗り心地が硬い」ことと「ボディがしっかりしている」、まさにその2点に尽きるものであった。ゆっくりとこの石畳を踏みしめながら走らせていると、ダンピングは効いているもののずいぶんと硬いことが感じられた。その一方で、ミシリともいわないボディは大したものだ。

このボディと新型のプラットフォームさえあれば、もっとストロークを持たせたしなやかな足も実現できただろう。しかし、そこにはバレーノが存在することから、よりハードなセッティングになったことが想像された。また、その程度の速度で云々は言えないが、CVTは非常にスムーズでアクセルへのツキもよく、素直に走らせることが出来た。

ここで、動力性能についておさらいしておこう。

マイルドハイブリッドであるハイブリッドRSは、K12C型デュアルジェットエンジンと呼ばれる1.2リッター自然吸気エンジンに最長30秒間モーターでエンジンをアシストするモーター機能付き発電機“ISG”を搭載。最高出力91ps/6000rpm、最大トルク118Nm/4400rpmを発揮し、そこに3.1ps/1000rpm、50Nm/100rpmのISGがプラスされる。実際に数値だけ見ると大したことはないが、走らせてみると必要にして十分。何も不満がないことが走り始めた瞬間から感じられた。

スズキ 新型スイフト 市街地燃費テスト/“ネガティブな想定”は見事に裏切られる

スズキ スイフトハイブリッドRS
スズキ スイフト(4代目新型)スズキ スイフト(3代目)

スズキ スイフト 市街地における実燃費:19.8km/L

走行距離:472.0km

さぁ、イタリアを模した街を出て都内や郊外を走り回ってみよう。

まず嬉しいのはAピラーがかなり前にあり、かつ立っていることから来る前方の視界の良さと広々感だ。

これは、スイフトのDNAともいえるものだ。サイドから見た時にシルエットを真っ黒に塗りつぶすと、初代、2代目、3代目ともほぼ同じシルエットとなり、その大きなポイントがAピラーの位置と角度で、そこからこの開放感が生まれている。

スズキ スイフトハイブリッドRS

また、走りの良さも十分に感じられた。すいすいと交差点を曲がり、加減速をスムーズにこなし、これまでのスイフトと同様にスポーティで、最大120kgの軽量化も大きく効いているようだ。

その一方910kgという軽量ボディなので、クルマ自体も軽々と走るかと思えばそうでもない。軽量化とこの重量から想像させるのは、妙に軽々しい乗り心地と、ペラペラのボディから来る騒々しさだが、その想像は良い方向に裏切られた。

まず乗り心地はどっしりとしたもので、この重量とは思えないほどしっかりとしている。ロードノイズもこのセグメントとしては優秀で、遮音材が的確に使われているとともに、ボディがしっかりしていることが十分窺われた。

また、特にアイドルストップからエンジン再始動はISGがスムーズに行うので、煩わしさを感じることはなかった。

スズキ スイフトハイブリッドRSスズキ スイフトハイブリッドRS

さて、気になったところもある。まずステアリングの切り始めにある違和感だ。

車線内での修正舵や車線変更をスムーズに行おうと僅かにステアリングを切った時に、動きがシブイのだ。またそこはキャスターアクションが全く効かないので、切れたらそのまま切れっぱなしで、自ら戻さないとそのまま切った方向へどんどん曲がってしまう。

もうひとつはCVTとエンジンのマッチングだ。これは、具体的な原因がよくわからないというのが正直なものなのだが、徐々に加速をしていくと、1400rpm、あるいは、2200rpmあたりで引っかかる症状が出るのだ。

もしかしたら何かセッティングが切り替わるタイミングか、あるいは、モーターの介入によるものかもしれないが、信号からのスタート時に1度だけどちらかの回転域で、回転の上昇が阻まれその回転域で“ワウワウワウ”と留まろうとし、そののち、回転が上がっていく。その瞬間は加速も鈍り、若干前後に揺さぶられる印象も得た。ただし、この症状は短時間試乗した他のスイフトでは気付かなかったことから、もしかしたら個体差かもしれないことを申し上げておく。

スズキ スイフトハイブリッドRS

視界について先ほど“前方視界”について良好と限定したのにはわけがある。

最近のスズキのデザインの傾向としてCピラーあたりをキックアップさせ、軽快感を持たせているのだが、実は後方視界、特に斜め方向にはかなり悪影響がある。これはスイフトも同様で、目視で確認できない死角が競合他車よりも大きく感じた。

また、バレーノがドアからミラーを生やしているのに対し、スイフトはピラーから生やしているのも満足できない。ドアから生やすことで、かなり斜め前方の死角が改善できるので、ぜひ次期モデルでは実現してほしい。

燃費は19.8km/Lと好成績で、十分満足のいくものであった

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内田 俊一
筆者内田 俊一

1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を生かしてデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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