ホンダ インサイト 実燃費レビュー【総評編】(1/2)
- 筆者： 金子 浩久
- カメラマン：吉澤 憲治（編集部）
インサイトはナチュラルな運転感覚が気持ちいい
インサイトで525km走っての平均燃費が18.6km/L。
二ヶ所の富士山五合目を上下したことでガソリンを多く消費したのだろう。平坦な道だけを行ったら、確実に、もっといい値が出ていたはずだ。
でも、そこがハイブリッドカーたるインサイトの痛し痒しのところだ。
アップダウンやコーナーの連続した道では、いいペースで走りたくなってしまうのだ。
エコアシスト表示やECONによって、エスティマハイブリッドのように、スロットルペダルを踏み込むのを遠慮したくなる気になるのだが、峠道に差し掛かると、インサイトではその気持ちよりも、活き活きと走りたくなる気持ちが勝ってしまう。
なぜならば、前述のナチュラル な運転感覚が気持ちいいからだ。
インサイトは、「IMA」というホンダ流のシンプルなハイブリッド・システムを採用している。シンプルだから重量も抑えられ、燃費も向上させ、それがナチュラルな運転感覚を実現している。
しかし、その向上した燃費で満足するか、どうか？
そこにインサイトというクルマを評価する際の大きな分岐点があるように思える。
同じホンダのフィット（1.3L）の10・15モード燃費が、24km/L。
インサイトは、30km/L。フィットの実走行燃費は改めて500km走らせてみなければならないが、今回のインサイトの18.6km/Lから、それほど大きく劣るわけではないはずだ。車両価格の違いは、グレードと装備にもよるが、80万円以上ある。
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モータリングライター 1961年東京生まれ。 自動車と自動車に関わる人間について執筆活動を行う。主な著書に、『10年10万キロストーリー』（１～４）、『セナと日本人』、『地球自動車旅行』、『ニッポン・ミニ・ストーリー』、『レクサスのジレンマ』、『力説自動車』など。記事一覧を見る
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