自動ブレーキ風の装備が25年前に!? 時代を先取りしすぎたディアマンテ
- 筆者: MOTA編集部 木村 剛大
- カメラマン:MOTA編集部
昔でいえばカーナビ、最近では衝突被害軽減ブレーキなど、かつて夢見た機能が、今や当たり前の装備になりつつある。だが、中には“その機能ってそんな昔から?”なんていうクルマはゴマンとある。時代を先取りしすぎた世界初の機能を搭載した2代目ディアマンテのスゴイ機能をご紹介。
先取りしすぎ! 運転支援機能が25年も前に
前車追従式クルーズコントロール(アダプティブクルーズコントロール。以下ACC)は、今や高級車はもちろん軽自動車にまで装備されるほど当たり前になりつつある。だが、似たような機能「プレビューディスタンスコントロール」が1995年に登場した三菱 2代目ディアマンテに搭載されていたのをご存知か?
当時、といってもここ十数年程度の話だが、これまでクルーズコントロールといえば一定の速度を保つモノ。前走車がいようが障害物があろうが、設定された速度でひたすら走り続けるという機能であった。
一方のACCは、カメラやセンサーなどを駆使して、前走車を検知して減速or加速するといった、いわば半自動運転のような機能だ。
キモは普通のクルマに搭載したコト
2代目ディアマンテに搭載されていた機能は、歩行者検知機能はないものの、カメラとレーザーレーダーを組み合わせた現代のクルマとほぼ同じ機構であった。それが25年も前の、しかも一般的な300万円台から買えるクルマに搭載されていたのだから、スゴイ!
先にも述べたが、その機構は現代のクルマにも通用する内容なのだ。バンパー左側に装着されたレーザーレーダーで先行者を検知し、ルームミラー裏に搭載されたCCDカメラで自車線上にある先行者を画像認識して、制御するといったイメージだ。
当然、現代のような衝突被害軽減ブレーキ(以下、自動ブレーキ)の機能はないが、減速はアクセルオフかシフトダウンによるエンジンブレーキを駆使して制御していたのだ。
今流行りの自動ブレーキの先祖! 注意喚起機能も
一般にクルーズコントロールを使用するのは高速道路のみ、せっかくレーザーレーダーとカメラを搭載しているのだから、一般道でもなにか恩恵を! と考えたのかは不明だが、現代の自動ブレーキの先祖とも言える機能も併せ持っていた。それは、クルーズコントロールがOFFの状態で運転していると、車間距離が近くなると警報音が鳴り、より近づくと自動でシフトダウンして一定の距離を保とうとするというモノ。
何度もいうが、これは25年も前の1995年の話。搭載するのがちょっと早すぎた感も否めないが、先見の明は素晴らしいの一言。
世界初の量産型電気自動車のアイミーブやコチラも世界初のSUVプラグインハイブリッドのアウトランダーPHEVなど、最近も三菱は時代を先取ったクルマを生み出してきた。これからも、あっ!と驚くような素晴らしいクルマを作り続けて欲しい。
【筆者:MOTA編集部 木村 剛大】
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