メルセデス・ベンツ Vクラス海外試乗レポート/川端由美(3/3)
- 筆者: 川端 由美
- カメラマン:メルセデス・ベンツ日本
Sクラスと同様の自動駐車機能も装備され、駐車も簡単に行える
もうひとつ便利なのは、Sクラスと同じ自動駐車機能が備わることだ。欧州で多い縦列駐車はもちろん、日本に多い並列駐車も可能だ。駐車可能なスペースを見つけると、センターパネルに表示が灯る。ボタンを押して自動駐車システムを起動すると、切り返しまで自動で行う。縦列も並列も、自分で入れるのはちょっと心配というくらいのスペースでもビタっと駐車してくれるのだから、使わない手はない。
春の陽が傾き始めるころ、ドイツ鉄道の駅に着いた。最終目的地であるズィルトは、デンマークとドイツの国境にある細長い島だ。ドイツでは首相が避暑に訪れるような超高級リゾートとして名を馳せている。ここからはクルマのまま、貨車に乗って島に渡る。ガタゴトと走りだした列車は、緑が萌える田園地帯を抜けて細長い砂州の上を水平線に浮かぶ島に向かって走っていく。
40分ほどで島に着くと、想像以上に大きな町があって驚く。が、クルマで10分も走ると、茫々とした荒れ地を貫く一本道になる。茅葺屋根のデンマーク風の別荘が並ぶエリアを抜ける道は、春先ということもあって荒れているが、路面からの入力をしっかりといなす足回りのおかげで乗り心地がいい。ミニバンというと、どうしても後席の快適性ばかり追い求めがちだが、Vクラスは5m超の大柄なボディにもかかわらず、ダイレクトなドライブ・フィールで運転していて楽しい。
ドイツでは、フォルクスワーゲン・マルチバンが元祖ピープルムーパーとしての歴史の上に、不動の地位を築いている。ノスタルジックな思い出や実用性という点では、フォルクスワーゲンというブランドは抜きん出ている。だからこそ、メルセデス・ベンツはVクラスで同社の乗用車からイメージされる質感の高さを重視するのだ。
初代、2代目では未消化な部分もあったが、3代目ではスタイリッシュな内外装を与え、内装も走りも質感を高め、シートアレンジと荷室の使い勝手を良くするなど、乗用車らしさに大きく舵を切った。日本ではトヨタ アルファード/ヴェルファイアの牙城だが、そこに殴りこみをかけるのに十分な競争力を持っている。日本と比べると選択肢の少ない欧州ミニバンだが、Vクラスの登場で欧州市場ばかりではなく、日本の上級ミニバン市場も活性化しそうな予感だ。
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