左ハンドルにも右ハンドルにもなる!? メルセデス・ベンツ製のはたらくクルマ ウニモグを写真でチェック
- 筆者: MOTA編集部
メルセデス・ベンツといえば黒塗りセダンの高級車、という様なイメージがあるだろう。そんなラグジュアリーなイメージの同社から、使用用途によって変幻自在に姿を変え、現在も世界中で活躍している「はたらくクルマ」が販売されているのはご存じだろうか。今回はそんなメルセデス・ベンツの多目的作業車、ウニモグついてご紹介しよう。
走れない道はない!? 働くために生まれた多目的作業車
ウニモグはドイツの敗戦復興を目的とした産業用車両として1945年から設計が始まり、1951年にはダイムラー・ベンツ社の工場からメルセデス・ベンツブランドとして生産を開始。現在も販売されている多目的作業車である。
なんだか海洋生物でも思い浮かべそうな車名だが、「Universal-Motor-Gerat」の頭文字を取って繋げた名前であり、直訳すると「多目的動力装置」という意味があるのだ。
また、何が「多目的」なのかというと、車両の前後左右4か所に装着できる作業用アタッチメント(その現場の用途に合わせて付け替えができる付属装置)がなんと1000種類以上も用意されているからなのだ。草刈りや除雪、さらに鉄道のレール保全など、ありとあらゆる作業に対応することができる。
現場に合わせて変幻自在!
ウニモグの全高は約2.9mと、普通の乗用車の2倍近くはあり、車道を走ればどんな車でも寄せ付けないような雰囲気を漂わせているが、全体のフォルムが真四角に近いため、どこかずんぐりとしていて愛らしくも見えてくる。
そんなウニモグは、装着されるアタッチメントによってさまざまな姿に変化するのが最大の特徴だ。
一見奇怪な姿に見える草刈機仕様のウニモグ。複数のアタッチメントを装着することにより、ウニモグの「拡張性の高さ」を最大限に発揮する。
さらに、油圧昇降式の軌道走行用ガイドローラー(線路を走行するための車輪)を装着し、貨物を運搬するウニモグにも変身する。いわゆる軌陸車という状態だが、このアタッチメントを装着した状態で一般道も走行できる。
働きやすさを最優先に考えた内装
「最高の労働環境」をテーマにした内装は武骨な見た目と裏腹に、丸みを帯びた部分が多く近代的。車高がとても高いために見晴らしがよく、ドライバーにとって良好な運転視界を提供する。
画像では左ハンドルになっているが、これを横にスライドさせるとなんと右ハンドル仕様にすることが可能。ウニモグの「多目的」という強みは現場や作業内容だけでなく、運転者の国籍すらも問題にしないのだ。
超低速走行の“カメ”スイッチ
センターコンソールの数多くあるスイッチの中で、トランスミッション(変速機)周辺には、なぜか「ロバ」と「カメ」のマークがあしらわれているものが存在する。これはロバが低速走行、カメは超低速走行といった走行モードの切り替えスイッチ。
ウニモグはワールドワイドで使用されるために、識字率の低い地域において字が読めない人が使っても一目でわかるような配慮がなされている。
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