メルセデス・ベンツ ブランドワークショップ 現地レポート(3/4)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:メルセデス・ベンツ日本
Sクラスの走りにあらためて感服
午後は、マイスルハイムにあるテストコースと、近くの公道において、用意された多彩な試乗車を一気乗りすることができた。
広大なコースには、ディストロニック・プラスやESPの動作を試すことのできるジムカーナのようなコースが設定されていて、そこを日本に導入される直前の新しい3.5リッターV6エンジンを搭載したS350や、後者のESPについては、新型SLKクラスやSLS AMGでも試すことができた。
ディストロニック・プラスは、ミリ波レーダーを用いた車間維持機能付きクルーズコントロールで、車速0~200km/hで動作可能。今回は、コース内につき上限の速度はそれほど高くなかったが、とにかくスムーズな動きと、まったく遅れを感じさせない反応の素早さが印象的だった。
また、ESPについては、スポーツカーであるSLKでは、ドライビングプレジャーを妨げない動作のナチュラルさ、SLS AMGでは、ウェット路面では少々ピーキーな動きを示す中で的確にアシストしてくれるレスポンスの良さを体感することができたわけだが、驚いたのはSクラスだ。2トンに達しようかという巨体が、とてもそうとは思えないような走りを披露したからだ。
タイトなターンでもアンダーステアを見事に抑え、それほど広くない幅のコースの中でも、ブレーキを踏んでハンドルを切ってさえいれば、滑ってコースアウトすることはなく、なんとかコース幅内に収めてくれる。
アクセルを踏んでもコーナリングでも、それなりに大きくロールしながらも、接地性に優れるサスペンションと的確なトラクションのコントロールによって、4輪が着実に路面を捉えながらグイグイと前に進んでいくのだ。
また、スタッフドライバーの運転で、マイバッハの後席に座ってのドライブを体感することもできた。筆者にとってマイバッハに乗ったのは初めてのことで、これまた貴重な経験だった。
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