メルセデス・ベンツ Sクラスハイブリッド 試乗レポート/石川真禧照(2/2)
- 筆者: 石川 真禧照
- カメラマン:小平寛
ハイブリッド特有の静かさの中にも、どこか暖かみがある
新しくなったデザインのシートに座り、イグニッションON。
モーターでの走行はないので、Dレンジからの走りは、他のSクラスと大差ない。目の前のスピードメーター内にハイブリッドの電気とトルクの動きが表示される。
加速性能は、もともとSクラスが速いので、あまり感動はない。それよりも、街中で走行中、前方の信号が赤になり、ブレーキペダルを踏んで減速すると、停止前にエンジン回転計の針が0を指し、そのまま停止すると、室内は音・振動のない空間になる。
ブレーキペダルをわずかに緩めると、即座にエンジンがかかるのだが、これはエンジン回転計を見てわかるだけ。エンジン再始動時の振動・音はほとんど体感できない。
高速道路に入り、巡航する。急加速しようとアクセルペダルをグイッと踏みこむと、メーター内の表示が赤くなる。これはモーターからのトルクが動力源に使われている合図。体感できるほどの加速ではないが、こういうときに燃費が向上しているのだ。
0→100km/h加速は実測で8秒台。メーカー公表値よりも約1秒遅い。ちなみにカタログ値では最高速250km/h(リミッター作動)、100km/h走行時のエンジン回転数はDレンジ1,800回転に抑えられている。
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