メルセデス・ベンツ Gクラス「G350d ヘリテージエディション」試乗|熟成の極み! 最後のW463型ゲレンデヴァーゲンを味わうシアワセ(2/2)
- 筆者: トクダ トオル(MOTA)
- カメラマン:小林 岳夫
高速道路を淡々と走るのが心地よい
と、首都高湾岸線の東京港トンネルを通過し、いくつかの合流分岐を過ぎて直線路に変わった辺り。視界の向こうに東海道新幹線の大井車両基地が見えてきました。普段乗る乗用車で通る時より数段良い眺めです。お、黄色い新幹線923形がちょうど出庫している!
「お、ドクターイエローだ!」「わ、わ、わ、ホントだホントだ!!」
さっきの緊張感もどこへやら。この時間に出庫ということはこだまダイヤの検測ですねーとかなんとか、Kカメラマンとすっかり談笑モードへ。
スタートからほんの20分の間にバラエティに富んだ濃密なコースを進んだおかげで、G350d特有の操縦感覚にも慣れてきたのか、気付けば「あれこのクルマ、なんか心地良い」に変わってきました。
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機敏な車線変更でイッキに追い越し車線へ躍り出る!みたいなことはする気もおきませんが(してもいけません、モノの例えです)、むしろG350dは左車線で悠々と走るのがとても楽ちんな感じ。首都高湾岸線の左車線は合流・分岐も多く、低速車も混じっていたりして速度変化も案外あるのですが、そんなシーンでもちょいと踏むだけでディーゼルらしいモリモリのトルクがやってくるのがありがたいところ。ディーゼル特有の騒音や振動についてもまったく気にならず。ディストロニック・プラス(全車速追従型アダプティブクルーズコントロール)も備わっているので、こりゃロングドライブは無敵ですね。
ただし他のメルセデス・ベンツ車とは異なり、最新のレーダーセーフティ技術や緊急回避機能などはほとんど搭載されていないので、その点だけは次期Gクラスを待たないといけないようです。
そこらのGとは違うんだぜ、を静かに主張するG350d ヘリテージエディション
だだっ広い広場にクルマを置き、改めてメルセデス・ベンツ Gクラス「G350d ヘリテージエディション」をしみじみ眺めてみます。特別色のプロフェッショナルブルーは、Gクラスの中でも日本には正規輸入されていないヘビーデューティ仕様に設定されたカラーを再現したもの。ソリッドペイントの素っ気ない感じが道具っぽくてむしろ好ましい!
ヘリテージエディションでは他にライトアイボリー、インペリアルレッド、ブルーブラックメタリック、マラカイトグリーンメタリックと、古くからメルセデス・ベンツを好むユーザーなら名前を聞いただけでグッとくるような色合いばかりを揃えています。いい!
ベースのG350dに対して、黒く塗られた18インチアルミや限定車のシリアルプレート、そしてオーバーフェンダーやバンパーなどを黒に変え雰囲気を引き締めるナイトパッケージ、ベース車のラグジュアリーパッケージに相当するスライディングルーフや本革シートを備え、価格は1,190万円(消費税込)。
都心で良く見かける黒や白、銀のGクラスとはひと味違うんだぜ、を静かに主張出来るG350d ヘリテージエディション。ベース車に対し110万円高ですが、Gクラス本来の(良い意味で)素っ気ない道具感を強調するカラーリングだけでも選ぶ価値はあるかなと、あまのじゃくな筆者は思います。
[レポート:トクダ トオル(オートックワン編集部)/Photo:小林 岳夫]
メルセデス・ベンツ Gクラス「G350d ヘリテージエディション」 主要スペック
メルセデス・ベンツ Gクラス「G350d ヘリテージエディション」 主要スペック | |
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駆動方式 | 四輪駆動(フルタイム4WD) |
車両重量 | 2,580kg |
乗車定員 | 5人 |
全長 | 4,575mm |
全幅(車幅) | 1,860mm |
全高(車高) | 1,970mm |
ホイールベース | 2,850mm |
最小回転半径 | 6.2m |
アプローチアングル | 30° |
ディパーチャーアングル | 29° |
ブレークオーバーアングル | 25° |
最大傾斜角/登坂能力 | 28°/100% |
最大渡河水深 | 600mm |
最低地上高 | 235mm |
エンジン種類 | ターボチャージャー付 V型6気筒 DOHC 直噴ディーゼルBlueTECエンジン |
排気量 | 2,986cc |
最高出力 | 180kW (245ps) / 3,600rpm |
最大トルク | 600N・m(61.2kgf・m) / 1,600~2,400rpm |
トランスミッション | 7速オートマチックトランスミッション |
燃料 | 軽油 |
JC08モード燃費 | 10.3km/L(JC08モード) |
タイヤサイズ(前後) | 265/60R18 |
価格(消費税込) | 11,900,000円 |
発売日 | 2018年4月4日 |
限定発売台数 | 日本限定463台 |
限定台数内訳 | プロフェッショナルブルー 160台/ブルーブラック 130台/インペリアルレッド 100台 マラカイトグリーン 40台/ライトアイボリー 33台 |
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