メルセデス・ベンツ 新型Eクラスクーペ・カブリオレ 試乗レポート/岡本幸一郎(1/2)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:メルセデス・ベンツ日本
新デザインはクーペ/カブリオレとも相性がいい
いまや非常に多くの車種をラインアップするようになったメルセデスの中でも、セダン、ステーションワゴン、クーペ、カブリオレという4つのボディタイプを揃えているのは「Eクラス」だけだ。
そして、セダンとワゴンに続いてビッグマイナーチェンジを迎えた新型Eクラスクーペとカブリオレに、日本市場の導入よりも先立って、本国で試乗するチャンスに恵まれた。
走行したのは、同時期にSクラスのワールドプレミアイベントが開催された北ドイツの港湾都市ハンブルグの一角から、さらに北のデンマークとの国境近くにあるズュルトという高級リゾート地を往復するという、500kmを超えるルートだ。
最初に新型Eクラスを写真で見たときには、いささかチャレンジングすぎるデザインのフロントマスクに違和感を覚え、好き嫌いがハッキリ分かれそうだと感じていたが、実車を目の前にすると、意外やすんなり受け入れることができた。むしろ、この新しいテイストのデザインは、クーペやカブリオレとの相性がとても良いように思えてきたほどだ。中でもLEDテクノロジーを駆使したランプ類は視覚的にも印象深く、存在感を際立たせている。
目に見えるところが大きく変わっただけでなく、2011年のCクラスや、一足先に変わったEクラスのセダンやワゴンがそうであったように、このEクラスクーペ/カブリオレも、マイナーチェンジとしては異例なほど大掛かりな変更が施されている。
むしろ表面からは見えない部分に手が入れられたところにこそ、今回の新型Eクラス クーペ/カブリオレの真価があるのだ。
注目は、世界初のリーンバーンを採用した直噴ターボエンジン
新型Eクラス クーペ/カブリオレには全部で6種類のガソリンエンジンと3種類のディーゼルエンジンが用意される中で、もっとも注目すべきなのが新開発の2リッター直噴ターボエンジンだ。
同ユニットは、ターボチャージャーにより過給を行なう直噴エンジンとしては世界で初めてとなる成層燃焼リーンバーンを採用した点が特徴。
試乗した「E250」のスペックは、最高出力155kW[211ps]/5500rpm、最大トルク350Nm。 従来の1.8リッター直噴ターボエンジン搭載車についても、世に出た当初は低速トルクが薄く、振動がやや気になったところ、わずかな期間でずいぶん改善されて良くなったように感じていたが、それに対して新エンジン搭載車は、さらに明快に進化していた。
低回転域から十分なトルクを生み、過給の状態によるトルク変動が少ない印象で、とても運転しやすい。音や振動もよく抑えられている。
スポーティな性格ではなさそうだが、高回転までストレスを感じさせることなくスムーズに吹け上がる。最近よくある出来の良いクリーンディーゼルに近いフィーリングといえる。 ランニングコストを考えても、同モデルが日本導入の際にもメイングレードとなるとみていいだろう。
さらに、「E500」や「E400」にも試乗した。最高出力300kW[408ps]、最大トルク600Nmと強力なスペックを誇る4.7リッターV8直噴ターボエンジンを積む「E500」は、AMGモデルほど過激でなく、それでいて0-100km/h加速は4.9秒という、AMGモデルにもひけをとらない俊足ぶりとV8サウンドを、さりげなく味わわせてくれる。ドライブすると、たしかに満ち足りた気持ちになれる。お金の心配がなければ、やはり大排気量エンジンに勝るものなし、のようだ。
245kW[333ps]の3リッターV6ターボを積む「E400」も、これまたパワフルで楽しい。こちらもけっこう速いなと思ったら、0-100km/h加速は「E500」の0.4秒落ちとなる5.3秒とのことで、どうりで速いわけだ。重厚な「E500」に対し、「E400」はいくぶん身のこなしが軽い。
ただし、同モデルが日本に導入されるかどうかは微妙で、これまでどおり自然吸気の3.5リッターV6を積む「E350」が継続販売される可能性が高そうだが、こちらもひとまず「大変良かった」ことだけはお伝えしておこう。
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