車線が無くても前車を追従!メルセデス・ベンツ 新型Eクラスに搭載された「ドライブパイロット」【徹底解説】(2/3)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:メルセデス・ベンツ日本
車線を検知できずとも前車を追従する機能を搭載
ドライブパイロットで注目したいのは「ステアリングの支援機能」だ。
路上に引かれた車線や先行車両を検知しながら追従走行するのは日産のプロパイロットと同様だが、新型Eクラスのシステムでは、車線を検知できない状態にも対応した。条件の悪い路面でもステアリング/アクセル/ブレーキが制御され、先行車に追従して走る。
センサーは前後にミリ波レーダー、前方にはアイサイトなどと同じく2個のカメラを備える。視野角度が広く、車線を検知できない時は、ガードレールのような道路と平行して設置された構造物などを基準に追従走行する仕組みだ。この制御は、ドライバーの運転に近いと思う。
運転中も車線は視野に入っているが、対向車線や周囲の風景まで含めて道路全体を見ている。そのために工事などによって車線が途切れても、戸惑うことなく走行できる。
新型Eクラスが発表された迎賓館では、実際の追従走行のデモンストレーションも披露
新型Eクラスの報道発表会では、車線のない広いスペースを追従走行するデモンストレーションが行われた。
追従する車両の運転席を映した映像を見ると、乗員はハンドルから手を離して一切の操作をしていないが、先行車の後に続きながらUターンなども行っていた。そこで気になったのが、ドライバーがハンドルから手を離しても追従走行を続けられる時間制限だ。
2013年に発売された現行メルセデス・ベンツ Sクラスも、ディストロニックプラスのステアリングアシスト機能を備えるが、両手をハンドルから10秒間離していると警告音が鳴り、さらに5秒を経過するとステアリングアシストの機能が解除される。
日産のプロパイロットも、徐行時を除くとドライバーがハンドルから手を離して一定時間を経過すると、ステアリングの制御がキャンセルされる。しかし新型Eクラスは制御が異なり、数回にわたってドライバーに警告を与え、ハンドルを持つことをうながす。
それでも反応がない時は、ドライバーが意識を失うなど異常が生じたと判断。ステアリング制御を続けながら、追突の危険が生じないように少しずつ速度を下げていく。最終的にはハザードランプを点滅させ、路上に停車させる仕組みだ。あくまでも運転支援だからハンドルを保持することが前提だが、ドライバーがそれを放棄してもドライブパイロットは制御を終了せず、停車まで作動させることが特徴だ。
「ハンドルから手を離して、何秒を経過したら警告するか」という点も新型Eクラスでは走行状態によって異なる。前述のデモンストレーションでは渋滞に相当する時速20km前後の低速走行だったから、ドライバーが長時間にわたりハンドルに手を触れなくても運転支援を続けていた。
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