メルセデス・ベンツ 新型 Cクラス ステーションワゴン(S205型) 試乗レポート/河口まなぶ(2/4)
- 筆者: 河口 まなぶ
- カメラマン:茂呂幸正・河口まなぶ
所有し改めて実感出来た、そのパーフェクトな世界
先に登場したセダンが極めて高い評価を世界的に得て、日本では日本カー・オブ・ザ・イヤーのインポート・カー・オブ・ザ・イヤーに輝いたことからも、今回のCクラスの仕上がりは文句のつけようのないものだ。
事実僕は自身で新型Cクラス セダンを所有して生活の中で使っているが、まさに文句のつけようがない。走りに関しては現代の自動車の模範ともいえる内容を実現している上に、このクラスの今後の基準ともなるだろうエアサスまで用意する。安全装備に関しては自動ブレーキやアダプティブクルーズコントロールは当然として、半自動運転の領域にまで踏み込むなど、今考えられるパーフェクトを実現しているといって良い。さらにデザインは長らくこの世界を牽引してきたBMWとアウディに引導を渡すような垢抜けた世界観を展開したし、パフューム・アトマイザーやアンビエントライトなど、これまでのメルセデスでは絶対に採用しなかっただろう“演出”の部分にまで徹底して手を入れてきた。
それほどの内容を持つCクラスの、ステーションワゴンなのだから、悪いはずがない。
世界のお手本たるCクラスセダンの良さは、すべてステーションワゴンにも継承される
事実、走りはセダンと全く変わらない。以前はセダン/ワゴン比では若干ワゴンの方がリアの重さを感じたり、後席後方が荷室として大きな空間となるため騒音等も不利だった。しかし新型Cクラス ステーションワゴンでは、後ろを振り返らなければワゴンを感じさせない走りだし、静粛性もセダンとほぼ同等を維持している。
もちろん、厳密に走り比べれば軽快感はセダンが上だし、微細な感覚の違いはあるだろう。が、実際にパッと乗って全く違う乗り味・走り味ということはない。
それはつまり、このクラスのセダン/ワゴンのお手本ともいえるハンドリングと乗り心地のバランスを高次元で実現した、世界中のクルマが目指すレベル、といえる。
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