【試乗】メルセデス・ベンツ 新型Cクラス ステーションワゴン 海外試乗レポート/飯田裕子(1/3)
- 筆者: 飯田 裕子
- カメラマン:メルセデス・ベンツ日本
新型Cクラス ステーションワゴンを一足お先に海外で試乗!
「メルセデス・ベンツ Cクラス」は日本では新型セダンが発売されたばかりだけれど、ドイツでは早くもステーションワゴンの国際試乗会が開催された。
フランクフルト空港の建物を出ると、背を向けてズラリと並ぶCクラス ステーションワゴンが私を出迎えてくれた。
新型Cクラス セダンと同様、ステーションワゴンについても先代より立体感が増してデザイン性が強く感じられる、期待通りのバックスタイルへと仕上げられている。だが、ステーションワゴンのほうが機能的なカタチと見て取れる分、セダンよりも“よい意味”でややコンサバな印象も受ける。
“華と実(用)”のバランスは、悪くない。
ボディは大きくなったが、アルミの採用率アップで軽量化も拡大
では、そんな新型Cクラス ステーションワゴンの中身は、どのような変貌を遂げているのだろうか?
試乗ルートは、フランクフルト空港を出発し約250km離れたデューデスハイムまでの往復。市街地からワインディング、アウトバーンなど様々なシチュエーションでCクラス ステーションワゴンの性能を試した。
まず、試乗の前に新型Cクラス ステーションワゴンのボディサイズやデザインの特徴について、ご紹介しておこう。
ステーションワゴンのボディ構造は、セダンを踏襲。高剛性とより高度な軽量化を求めて、種類の異なる部材を適材適所に採用する『アルミニウム ハイブリッドボディ』は、アルミの採用率を49%も高めて65kgも軽く造られている。
新型となる「W205」型のCクラス ステーションワゴンはセダンと同様にボディサイズは先代よりやや大きくなり、全長 4,702mm(+96mm) × 全幅 1,810mm(+40mm) × 全高 1,457mm(-3mm)。
ボディが大きくなっても軽く造るというのは、メルセデス・ベンツほどのプレミアムブランドであれば当然とも言えるけれど、そのために8種類の異なる製造方法を新たに採用するほど、このボディを造ることにこだわっていることをご紹介しておきたい。
例えばステーションワゴンの場合、リヤゲートの骨格までオールアルミ製だ。これは、メルセデス・ベンツとしてはあのスポーツワゴン「CLSシューティングブレーク」に次いで採用された。これにより、ステーションワゴンのテールゲートは3.5kgの軽量化を達成している。
また、ホイールベースは2,840mmと80mm拡長され、これが主に後席の足元スペースを広げることに貢献。さらにステーションワゴンはテールゲートまで水平に伸びたルーフラインのおかげで、後席のヘッドクリアランスがセダンよりも若干広く、空間の快適性はこちらがやや有利。
ただ、先代よりも改善されたという後席の座面奥行長については、私にとってはまだ少しばかり物足りない、というのが正直なところだ。
この記事にコメントする